インドネシア・バリ島からイランまで続く、アジアを横断する現代のシルクロードと呼ばれるアジアハイウェイ2号線(AH2)。

アジアハイウェイ2号線 AH2 は、アジアハイウェイの路線の一つである。 総延長は13,177km[1] (8,230mi) で、インドネシア・バリ州のデンパサールからシンガポール、マレーシア、タイ、ミャンマー、インド、バングラデシュ、ネパール、パキスタンを経由して、イ ラン・ケルマーンシャー州のコースラヴィ(英語版)に終着する。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/アジアハイウェイ2号線

バンコクからAH2を南下し、マレーシアのペナン島、マラッカに立ち寄りシンガポールまで、15年振りにマレー半島を縦断する旅に出ることにした。目的は、15年前に見逃した「マラッカ海峡に沈む夕陽」を見ること。
そのマレー半島縦断の旅の記録を連載でお届けしていく。
第5話となる今回は、ペナン島2日目のお話。ペナン島の旧市街ジョージタウンの街歩きとビーチリゾート・バトゥフェリンギの夕陽編を写真旅行記としてお届けする。
これまでの記事は以下より。

アジアハイウェイ2号線を南下せよ! 陸路で行くマレー半島縦断の旅

それでは第5話「ペナン島街歩き&ビーチ編」をどうぞ!

この記事の目次


ペナン島ってどんなところ?

penangペナン島チュリア通り

ペナン島は18世紀後半、当時のケダ州スルタンとイギリス東インド会社との条約により、イギリスの植民地として譲渡された。当時のイギリス東インド会社の総督・フランシス・ライトの居住する地区をジョージタウンと名付けた。
ジョージタウンは、東洋と西洋を結ぶ貿易拠点として隆盛を極めた。今もイギリス植民地時代のコロニアル様式の建物が多く残されており、街の至る所で当時の栄華を感じることができる。
そのジョージタウンは、2008年7月、マラッカとともにマレーシア初のユネスコ世界文化遺産として登録された。

ペナン島の住民はプラナカン(15世紀後半から移住してきた中華系移民の末裔のこと)と呼ばれる華人が多くを占める。そこにマレー、インド系が加わり、互いに共存し繁栄してきたまさに多民族国家マレーシアの縮図ともいえる都市である。

三度の飯よりコロニアル建築が好きな僕にとっては、これ以上ないというほど楽しい街なのだ。
そして、ジョージタウンの世界遺産地区は、今や「アート」の街としても知られている。

アートの街、ジョージタウン

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ペナン島は歴史ある世界遺産の街並みだけでなく、最近では「アートの街」としても知られるようになってきている。

以下、マレーシア政府観光局のHPより引用。

リトアニア人アーティストが手掛けた、ペナンの日常を描いたアートが街に9カ所、ペナンの今昔のエピソードをコミカルに描いたアイアンアートが52か所が街に点在しています。これに刺激を受けたアーティスト達が街のあちこちにアートを施していて、街にはアートを探しながら歩く人たちがいっぱい!世界遺産とアートを眺めながらの街歩きはいかがですか?
http://www.tourismmalaysia.or.jp/region/penang/heritage.html

東西の文化が混じり合う美しい旧市街の街並みに、ふと現れるアート。そして世界的にも有名な屋台料理の数々。これほど街歩きが楽しい街は東南アジアでもそう多くはないのではないだろうか。

さて、前置きが長くなってしまったが、まずはジョージタウン周辺の街歩き編からどうぞ!

世界遺産ジョージタウン街歩き写真旅行記

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今日は一日ペナン島に滞在。街歩きの日にしよう。
まずはジョージタウンの旧市街、チュリア通りを起点に適当に歩いてみる。

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味のあるコロニアル風の建物が立ち並び、イギリス植民地当時にタイムスリップしたかのような雰囲気の路地ばかり。
やはりこういうエキゾチックな雰囲気にはカフェが良く似合う。

penangアートとカフェ

どの路地にも見つけられるほどジョージタウンはカフェが充実している。カフェ好きやノマドワーカーにもこれ以上ない場所かもしれない。
1ヶ月ほど住んでみるのもいいかもしれないなと思いながらぶらぶらつく。

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penangチュリア通りにはカフェが軒を連ねる

適当に歩いていると、突然アートが現れる。

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アートとトライシクル(三輪車タクシー)は絶好の被写体。

penangカメラを持った若い女性の観光客が多い

写真好きにはたまらないフォトジェニックな街である。
ペナン島はタイ人、特に若い子に人気の観光地のようで、たくさんのタイの若者を目にした。修学旅行なのか学生も多かった。

penangタイ人の修学旅行生

ポーズをバッチリと決めているので、ひと目でタイ人と分かる。

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penangこのアートが一番人気があった

penangブルース・リー

penang観光客用トライシクル乗り場

penang色鮮やか絵になるトライシクル

penangフォトジェニックな街並み

penang看板も多言語が当たり前

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penang自転車を借りて回ると効率的

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窓の装飾が美しい中華風のブティック・ホテル

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カラフルな色合いが美しい中華寺院

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penang市場も味のある建物

penang日除けを兼ねたお店の看板がそそる

penangワインも流行っているようだ

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もちろんモスクもある。

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中華、マレー、インド、ムスリム、そしてアート。路地を移動するごとに街の表情が変わり、いくら歩いていても飽きることはない。ジョージタウンは観光地であるが、地元の人々の生活の場としても現役であり、日常風景に出会えるのも大きな魅力だ。

特に目的があるわけでもなくぶらぶらと歩き、写真を撮り、カフェでまったりを繰り返していると、少しずつ日が傾いてきている。
そろそろいい時間だ。島西側のビーチリゾート、バトゥフェリンギに夕陽を見に行くことにしよう。

ペナン島随一のビーチリゾート「バトゥフェリンギ」へ

バトゥフェリンギまでの行き方をグーグルマップで確認すると、チュリア通りのバス停から101番のバスで1時間強で行けるようだ。

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こういう時にグーグルマップは本当に便利なツールである。グーグルマップがあれば一気に行動範囲が広がる。
グーグル先生の指示に従いチュリア通りからバトゥフェリンギ行き101番のバスに乗車。運賃は2.7RM。

penangバトゥフェリンギ行き101番のバス

18時15分、バトゥフェリンギに到着。

penangバトゥフェリンギの街

ちょうど陽が傾きかけるころだった。日没まではあと1時間強というところだろうか。

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ビーチはムスリムも多い。
さすがバトゥフェリンギはペナン随一のビーチリゾートだけあって、ビーチはバナナボートやパラセイリング、ジェットスキーを楽しむ観光客で賑わっている。

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適当にビーチに腰を下ろし、日没までボーッとする。

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バトゥフェリンギの夕陽

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夕陽に満足したところでまたバスでチュリアに戻る。
今夜はリトルインディアでカレーを食おうと決めていた。

ジョージタウン・リトルインディアでお祭に遭遇

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リトルインディアに足を踏み入れると、そこはインド。
DVD屋や床屋、服飾店、雑貨店など360度インド人ばかりだ。

penangジョージタウン・リトルインディア

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DVDショップ。

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インド映画のポスターが面白い。

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スパイシーな香りを辿って行くと1軒のインド料理屋を見つけた。
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店先にトレーに入ったカレーやタンドリーチキンが並んでおり、どれもなかなかうまそうだ。

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マトンカレー、フィッシュカレー、ビリヤーニ、タンドリーチキンを注文したが、どれもレベルが高く文句なしの味だった。特にタンドリーチキンが最高。
大満足の夕食を終え、外に出るとなにかのお祭りに遭遇した。

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牛が神輿を担いで、街中を練り歩いているようだ。 

商店街で働くインド人たちが祈りと供物を捧げている。

penang祈りを捧げるインド人

リトルインディアの散策にも満足したところで、宿に戻る。
いよいよ明日は、マラッカへと向かう。
このマレー半島縦断の旅の最大の目的である「マラッカ海峡に沈む夕陽を見る」ことができるのか?!

次回、アジアハイウェイ2号線を南下せよ! 陸路で行くマレー半島縦断の旅 第6話〜マラッカ海峡の夕陽編〜へと続く。

それではまた明日!