日本は今、夏休み&お盆休みの真っ只中。バンコク都内でも多くの日本人観光客を見かける時期だ。
夏といえば海! せっかくタイに来たんだからビーチリゾートに行こう! という方も多いと思うが、バンコクから長距離バス、特に夜行バスで南部方面(タオ島、サムイ島、パンガン島、プーケット島等)のビーチに行く方には、長距離バス車内での盗難にご注意いただきたい。
南部方面の長距離バス車内で盗難が多発しているのは、最近の話ではなく、僕が学生時代の90年代から注意しろと言われ続けてきた。公共のバスターミナル発ではなく、カオサン発のツーリストバスで盗難事件が発生する可能性が高い。
昨日、在タイ日本国大使館より邦人宛に「長距離バスでの盗難に対しての注意喚起」の緊急一斉メールが配信された。在タイの方はご存知だとは思うが、念のため転載し、注意喚起をさせていただきたい。
このように大使館から注意喚起があるということは、それだけ今でも被害が多発しているということ。夏休みに日本から友人がタイに遊びに来るという在住者の方も多いと思うが、ぜひ、ご友人にも注意を促していただきたい。
それでは以下、在タイ日本国大使館からのメールを転載する。

この記事の目次


在タイ日本国大使館からの緊急一斉メール

【在タイ日本国大使館からのお知らせ】
タイの長距離バスを利用される皆様へ            
(2015年8月13日現在)
最近,長距離バスを利用して,タイ国内又は国境を越え隣国を観光旅行した際,トラブルに遭遇するケースがあることから,今回,長距離バス利用時の注意事項等の一例を御紹介します。皆様自身が安全対策を考える際,参考にして頂ければと思います。
http://www.th.emb-japan.go.jp/
http://www.anzen.mofa.go.jp/

1. 旅券紛失・盗難 ~パスポートは,外国で身分証明するための唯一の公文書です。責任を持って,適切に管理して下さい。~
旅券の紛失又は盗難された場合には,紛失・盗難場所を管轄する警察に行き,通称「ポリスレポート」の作成を依頼して下さい。当館において「ポリスレポート」と申請に基づき,「旅券」,「帰国のための渡航書」を発給することとなります。「旅券」又は「帰国のための渡航書」を受領後は,タイ入国管理局において,諸用の手続き(入国印転記,入国年月日の確認等)が必要です。帰国便が差し迫っている場合には,タイ入国管理局及びタイ警察における手続の関係で予定どおり帰国することができなくなることがあります。フライト便の変更やホテル延泊などで,予期せぬ経済的負担を強いられることにもなりますので,旅券の保管管理には十分気をつけて下さい。また,国境を通過する際には,入国管理局職員により,出入国の確認を受けて下さい。
http://www.th.emb-japan.go.jp/jp/consular/passport.htm

2. 盗難事件の発生~長距離夜行バスでの盗難~
長距離バスを利用した際,トランクケース等の大きな荷物をバス車体横のトランクルームに預けたところ,荷物そのもの,又は鞄の中から貴重品を抜き取る等盗難事件が発生しています。また,車内就寝中,身に付けている貴重品やトイレ休憩等でバスの車外に出た際,座席に置いた貴重品を盗まれる事件が発生しています。

3. タイ隣国における「いかさま賭博」被害
賭博に誘われ,参加した場合,詐欺や窃盗,監禁等犯罪被害に遭い,自らも賭博の罪に問われる可能性があります。旅先で見知らぬ人から「賭博」に誘われた場合は,必ず断りましょう【いかさま賭博の例】  長距離バスで,隣国(ラオス等)に到着した後,見知らぬ人から声を掛けられ,食事等をして,打ち解けたところ,「自宅で,私の友人とブラックジャックをしないか?」と誘われる。その自宅に行くと友人と称する男性から,「自分は,ブラックジャックのディーラーなので,貴方は参加すれば,必ず勝つ。これから来る他の客から金を巻き上げよう。その為には,賭け金が必要なので,貴方はクレジットカードを使い,ブラックジャックに参加する現金を用意して欲しい。」等説明を受け,クレジットカードを使い,キャッシング等により現金を用意する。そして,現金を準備して,賭博会場に戻ったところ,その男性から,「自分は,これから仕事の都合で,バンコクに行く。今日は,ブラックジャックが出来ないが,バンコクでしよう。この携帯電話(若しくは携帯電話番号)を渡すから,私との連絡に使って欲しい。その日まで,現金と金製品は自分が預かっておく。」と言われ,タイに戻ったが,相手からの連絡はなく,「いかさま賭博」被害にあったことが判明する。(問い合わせ先)

在タイ日本国大使館
電話:+66-2207-8501、696-3001
FAX:+66-2207-8511

(転記ここまで)

それでは続いて実際の手口と被害事例をご紹介しよう。

タイの長距離バスでの盗難の具体的な手口と事例4選!

night bus

タイの長距離バスでの盗難について書かれているネットのニュースやブログを引用し、ご紹介したい。

事例1

2014年12月8日、タイメディアによると、バンコクのカオサン発の長距離バスで盗難が多発しているという。特に多いのがサムイなど南部行き。会社ぐるみの犯行で、トランクに人が隠れており、移動中に預けられた荷物を漁るのだという。
【タイ】バンコク発の長距離バスで盗難が多発 | GLOBAL NEWS ASIA

事例2

ところが、このカオサン発のツーリストバス、盗難事件が多発しています。
僕は盗難にはあっていないんですが、カオサンのゲストハウスでツーリストバスでの盗難被害にあった旅行者に会ったことがあります。
盗難の手口は夜行バスの深夜で乗客がみんな寝ている時や、休憩所で全員がバスの外へ出ている時、乗客の手荷物やバスの下の大型荷物からお金や高価なものを抜き取るものが多いです。鍵の掛かっていない荷物が狙われやすいです。
旅の秘訣9 海外旅行のトラブル・バス編 | リーマンパッカーの世界旅行記

事例3

パンガン島でフルムーンパーティーを楽しんだ後、スラターニからバンコクまで帰るバスの中で盗難に合いました。バス乗車時に、エンジン横の荷物スペースに荷物を預けますが、その中に人が入っているらしいです。
信じられない話ですが、荷物スペースの泥棒はバンコクまで10数時間、ゆっくり荷物をあけ、金目のものをとり、また元通りに荷物をパッキングするというプロ技です。
思い出だけは盗めない…とか言ってる場合じゃない タイの長距離バスの盗難 手口公開! パンガン島 | Legate

事例4

カモは後方の席に座らされます。何故後方に座らされるかと言うと、バスの一番後ろにはトイレがあるからで、暗い車内で盗んだカバンやデイパックをトイレに持込み、トイレの灯りでカバン等の中から貴重品を抜き、そしてまたカバン等をソッと返すからです。
サムイ-バンコク間の夜行バスでの盗難 | 旅の厄災

以上、具体的な盗難の手口を4つご紹介した。
せっかくのタイへの旅行。盗難の被害に遭ってしまえば楽しい思い出も台無しになってしまう。
長距離バスに乗る際は、現金やカード、パスポート、貴重品はバッグには入れず、必ず身につけるようにしてほしい。

それでは良い旅を!