カンチャナブリーの市街地から車で西へ走ること約1時間半、シーナカリンのダム湖を臨む山あいに「タイで一番美しい滝」と呼ばれる滝群を構えたエラワン国立公園がある。

その全長1,500mにも及ぶ7段の滝群は、石灰成分の影響によりエメラルドグリーンに輝いており、訪れる人を魅了する。かく言う僕もその魅了された一人で、今まで何度となく撮影に訪れている。

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写真を撮るなら雨季明けがベスト

Photogenic Thailand Erawan Waterfall

1段目の滝

水の美しさを楽しむならば乾季がいいが、乾季も真っ盛りになると水量が少なくなり7段目の頂上から落ちる滝が見られない。したがって写真を撮るなら森の緑も映え残る雨季明けシーズン(10月末~12月初旬)が僕的にはベスト。更に言えば、昼間は家族連れの行楽客が水浴びをして賑わうので、早朝がお勧めだ。

頂上までゆっくり写真を撮りながら登っても半日くらいで帰って来れる距離だし、近年は歩道も整備されてきているので、山歩きが苦手な人でも3段目、少し頑張れば4段目までなら問題なく到達できるだろう。

フォトジェニックの観点からは1〜3、7段目がおすすめ

Photogenic Thailand Erawan Waterfall

2段目の滝

各段で顔が異なる見どころ満載の滝だが、フォトジェニックの観点からは1段目~3段目、それに7段目がいい。

特に短い距離に滝が連なる3段目までは圧巻だ。透明な水に透ける魚群が滝に彩を添えており、何処を切り取っても絵になる風景に時を忘れてシャッターを切ってしまう。

滝を美しく撮るための撮影条件とは

Photogenic Thailand Erawan Waterfall

3段目の滝

ここで少しだけ撮影条件の話をしておくと、基本的に僕が滝を撮るときは、標準ズームレンズにNDフィルターとPLフィルターを重ねる。後者は水面の透明度を調整というよりは、背景の緑の発色を良くしたいのが理由だ。

露出は欲しいシャッタースピードとのバランスで絞り込んでいくが、通常はせいぜいf11程度、最大でもf16程度にして光の回折現象を回避している。

4段目は大きな岩の滑り台で、日中は子供から大人までの格好の遊び場。ここから先は少しづつ冒険ムードが高くなる。5段目に辿り着くと森の間に水の流れが広がる美しい光景が広がり、思わず息を呑む。ある意味ではこの5段目が一番美しいのではと訪れるたびに思うのだが、僕個人としては目にした美しさを写真に写し出すことが未だにできないでいる。

頂上は心奪われる美しさ

Photogenic Thailand Erawan Waterfall

7段目の滝

6段目を目指す頃になるとかなり岩の色も白くなってくる。川を横切ったり丸太の上を歩いたりとイベント満載の道を登り切ると、とうとう最後の7段目に到達。
森を抜けた頭上には空が広がり、頂上から美しく落ちる水の流れにしばし心を奪われる。写真を撮るのもよし、滝つぼの冷たい水で身体を休めるのもよし、ここで十分に時間をとる。心身リフレッシュできたところで、後ろ髪を引かれながら下りの帰路へ。

先にも触れたが、エラワンの滝は行楽地としても親しまれており、写真を抜きにして家族連れでも十分楽しめる場所だ。カンチャナブリー市街の「戦場に架ける橋」を訪れる際には少し足を延ばして、タイの自然を満喫するのも一興ではないだろうか。

エラワンの滝 基本情報

  • 名称:エラワンの滝(Erawan Waterfall)
  • 営業時間:8時半〜16時半 無休
  • 料金:300B
  • バンコクからカンチャナブリーへの行き方:バンコク北または南バスターミナルからカンチャナブリー行きのバス(約100B)に乗車し、カンチャナブリーバスターミナルで下車。所要時間:約2時間。
  • カンチャナブリーからエラワンの滝への行き方:カンチャナブリーバスターミナルからエラワンの滝行き(8170番)のバス(50B)に乗車し、エラワンの滝入口で下車。所要時間:約1時間半。
エラワンの滝地図
カンチャナブリーバスターミナル地図
バンコク北バスターミナル地図
バンコク南バスターミナル地図