10月13日(木)15時52分、プミポン・アドゥンヤデート国王が崩御されました。88歳でした。
今年在位70年を迎え、世界最長の在位を誇る国王としても知られていました。世界でも比類なき偉大なる王として、国民からの畏敬と敬愛を一身に集め、70年もの長きに渡り、国を治めてきました。
1946年に18歳で即位し、激動の戦後から高度経済成長を経て、アジア通貨危機、政治的混乱、洪水など、幾多の国家的危機を迎えながらもタイの発展と安定にご尽力されてきたその功績は計り知れません。

プミポン国王の時代とは、まさにタイの現代史そのものでありました。

本日午後、ご崩御の報せを受けた天皇皇后両陛下から、弔慰が伝えられました。

天皇皇后両陛下から異例の形で弔慰

天皇皇后両陛下は、14日午後、東京のタイ大使館に河相侍従長を遣わして、プミポン国王が亡くなったことへの弔意を伝えられました。両陛下が、このような形で弔意を表されるのは異例のことです。

両陛下は13日夜、国賓として来日中のベルギーの国王夫妻にお別れのあいさつを済ませ、お住まいの御所に戻ったところで、プミポン国王の死去の知らせを聞き、半世紀以上にわたる国王との長い親交から、お気持ちとして、13日の夜から3日間の喪に服されているということです。

天皇陛下は、昭和39年、昭和天皇の名代として皇后さまとともに初めてタイを公式訪問した際、プミポン国王から手厚いもてなしを受け、以来、長年にわたって親交を重ねられてきました。平成3年には、天皇陛下の即位後初めてとなる外国訪問で、両陛下でタイなど3か国を訪れたほか、平成18年には、プミポン国王の即位60周年を祝う式典に両陛下で出席されています。

両陛下 タイ国王死去に異例の形で弔意 | NHK NEWS WEB

安倍総理大臣からも弔慰が伝えられました。

以下、外務省のウェブサイトから転載します。

安部総理大臣からの弔慰

1 プミポン・タイ国王陛下崩御の報に接し,誠に深い悲しみに耐えません。タイ王室,王国政府及び国民の皆様に対し,日本国政府及び国民を代表して,衷心から哀悼の意を表します。

2 1946年に即位されて以来,プミポン国王陛下は,70年間の長きにわたり,タイ国民に敬愛されてこられました。国王陛下が,国民の精神的支柱として,タイの目覚ましい発展と国民生活の飛躍的向上を主導されたことは、歴史的偉業であります。

3 プミポン国王陛下は,1963年に国賓として御夫妻で日本を訪問され,天皇皇后両陛下は,1991年に,御即位後の最初の外国訪問国としてタイを御訪問になりました。我が国皇室とタイの王室の長年にわたる御交流は,日本とタイの友好親善関係の象徴であります。

4 私自身,2013年にタイを訪問した際に,プミポン国王陛下に拝謁し,東日本大震災の発生に心を痛められている御様子に,深い感銘を受けました。我が国とタイの友好関係の発展に果たされた偉大な御功績は,全ての日本国民に記憶されるでしょう。

5 この比類なき悲しみの中において,我々の祈りと思いは,全てのタイ国民と共にあります。英邁で心優しいプミポン国王陛下のありし日のお姿を遥かに偲び,ここに謹んで御冥福をお祈り申し上げます。

プミポン・アドゥンヤデート・タイ国王の崩御を受けた安倍総理大臣による弔意メッセージ

ご崩御の報せを聞いたタイ国民の皆様の深い悲しみは、察するに余りあります。

プミポン国王が築き上げたこの素晴らしきタイという国に暮らしている一人として、国王への敬意と哀悼を込めて今はこの悲しみに寄り添い、喪に服したいと思います。
謹んでご冥福をお祈りいたします。

国王賛歌