6月に発売するや否や、たちまち大人気となった「AOBAUAN(オブウアン)」のバスクチーズケーキ。

コロナ禍のオープンながら、もともとデリバリー&持ち帰りに特化していたことも奏功し、連日の売り切れ続き。

これほど爆発的に流行ったスイーツはバンコクでは久しぶりではないだろうか。 

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AOBAUANのバスクチーズケーキ

最近ではさすがにその流行も一服し、手に入りやすくなったと思いきや、今度はダークチョコレート、抹茶、クランブルと、矢継ぎ早に新商品を投入。

ただ美味しいだけでなく、話題作りや商品開発のスピードを見ても、タダモノではない感が漂っている。

いったい誰がこのバスクチーズケーキを作っているのか?

気になった人も多いことだろう。

そこで今回、AOBAUANのオーナーパティシエであるJanさんにインタビューを敢行。

ケーキ作りにかける想いや今後の展開について話を伺った。 

タイ人向けにオンラインで商品を売りたい方、スモールビジネスを始めたい方にも参考になるお話だったので、ぜひ最後までお読みいただけたら嬉しい。

この記事の目次


学生時代のブラウニー販売が最初の成功体験

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AOBAUANのオーナーパティシエ Janさん

  • 名前:Jan(ジェーン)さん
  • 出身地:バンコク
  • 年齢:27歳
  • 2013年Dusit Thani College卒
  • 2018年AOBAUAN創業

 

明石:いつからお菓子作りの道を歩み始めたんですか?

Jan:小さい頃から料理が好きだったので、本格的に学ぼうと思い、デュシタニ・カリッジに入学しました。デュシタニでは料理だけでなく、レストランの経営やホスピタリティについて学びましたが、中でもベーカリー作りが大好きになったんです。

明石:デュシタニ・カリッジと言えば、フランスのコルドンブルーや日本の辻調理専門学校と提携するなど、タイでは誰もが知る大学ですね。

Jan:大学時代、シーナカリンの市場で週末だけブラウニーを売ったことがあるのですが、これがメチャクチャ売れました。(笑)

1個35Bで1日に8,000〜10,000Bも売れたんですよ!

AOBAUAN

Janさん手作りのブラウニー

明石:月に4〜5万B!学生には十分すぎるほどの売上ですね。

Jan:自分で作ったものを販売するというのはこれが初めての経験だったのですが、「自分はこの道に進みたい!」と、このときにそう思ったことを覚えています。

明石:大学卒業後はすぐに働き始めたんですか?

Jan:いえ、大学卒業後はもっと現場で学びたいと思い、にアメリカ・コネチカット州のホテルにインターンとして1年間留学したんです。

そこではフランス人のパティシエからお菓子の味はもちろん、見た目やデザインの部分も学びました。

Jan:美味しいのは当たり前で、見た目から楽しんでもらうにはどうしたらいいか。 そういったことを現場で学べたのはとても大きかったですね。

また、ホスピタリティやマネジメントについても学ぶことができましたので、それが今に繋がっているのだと思います。

ベーカリーでの下積みを経て、自身のスイーツ販売を開始。

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タイ人にはパーティ向けのカップケーキも人気

明石:帰国後はすぐにご自身で商売を始めたんですか?

Jan:いえ、まずは小さなベーカリーで1年半ほど働きました。そこで「お菓子作りってやっぱり楽しい!」と、改めて実感し、自分のお菓子作りに集中するためにベーカリーを辞め、AOBAUANを立ち上げたんです。

明石:最初から順調でしたか?

Jan:自宅近くのカフェにお菓子を卸すことから始めたんですが、反響が良かったので、昨年10月からインスタグラムでの販売もスタートしました。

※:タイ人向けのAOBAUANインスタグラムはこちら

明石:店舗を持つのではなく、インスタから始めるところがタイっぽいですね

Jan:インスタグラムなしでは考えられません。(笑)

タイ人のYouTuberにも紹介してもらったこともあり、インスタグラムを始めてから順調に売上は伸びていきました。

日本人にバスクチーズケーキがブレイク

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AOBAUANのバスクチーズケーキの特徴はとろとろのクリームチーズ

明石:そこでいよいよバスクチーズケーキの登場となるわけですね。

Jan:日本人の女性もそうだと思うのですが、タイ人もかわいいものに目がありません。バスクチーズケーキはタイでも流行りつつありましたので、小さくてかわいい見た目に仕上げることで、絶対に喜んでもらえるはず!と思っていました。

明石:見た目はもちろん、クリームチーズのとろけ具合も絶妙ですよね。 

Jan:あのクリームチーズのとろけ具合を作るのは苦労しました。でもその甲斐あって、ほかにはないバスクチーズケーキができたと思います!

明石:最初はタイ人に、次に日本人にブレイクしたんですね。

Jan:バスクチーズケーキは日本でもブームになっていたことは知っていました。そこで日本人の友人に試食してもらったところ、「これは絶対に日本人も好き。スクンビットでも売ったほうがいいよ」とアドバイスをもらい、プロンポンでの販売がスタートしたんです。

 
 
 
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明石:いきなりブレイクしましたが、これほど売れると想像していましたか?

Jan:正直、予想外の売れ行きでした。生産が追いつかず、ご迷惑をおかけしてしまうこともありましたが、日本人のみなさんにも、「美味しい!」と評判になっていると聞き、本当に幸せです。

だって、日本には美味しいスイーツがたくさんありますからね!(笑)

日本人のみなさんに受け入れてもらえたということは、とても自信になりました。

明石:日本人向けになにか工夫したことはありますか?

Jan:タイ人はホールをシェアをして食べることが多いのですが、日本人は一人用のサイズもあったほうがいいとアドバイスをもらい、ミニカップを開発しました。

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ホール(大・小)、ミニカップの3サイズ

Jan:販売をスタートしてみると、日本人のお客様にはミニカップの売れ行きが一番い。やっぱりタイ人と日本人では食べ方も違えば、売り方も違うんだと、勉強の日々です。

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Jan:10月からはミニカップ(120g)のサイズと価格を調整して、Tinyカップ(100g)の販売がスタートしました。

お値段はオリジナル味が89THBとお求め安くなっていますので、ぜひお試しください!

新商品と20%オフのプロモーション!

 
 
 
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明石:新商品のダークチョコレート、抹茶、クランブル、僕も試食させていただきました。抹茶は香り高く、大人の抹茶チーズケーキという感じですね。

Jan:日本人はもちろん、タイ人も抹茶は大好きです。せっかくならいいもの使って最高の抹茶チーズケーキを作りたいと思い、京都の宇治抹茶を取り寄せました。

タイで手に入る抹茶よりも香りも苦味も強く、完成まで試行錯誤を繰り返しましたが、抹茶が強すぎず、またクリームチーズに負けることもない、ちょうどいい塩梅のものが作れたと思います。

 
 
 
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明石:ダークチョコレートは、濃厚でババロアのような食感と味わいですね。個人的にはこれが日本人には一番人気になりそうな気がします。

Jan:コップンカー! チョコレートは絶対にバスクチーズケーキと相性がいいと思っていましたので早く作りたかったんです。タイのケーキは日本人にとっては甘すぎるものが多いと思いますが、このダークチョコレートは甘すぎないように仕上げています。

明石:確かにちょうどいい甘さでした。クランブルはサクサクした外側の食感がいいですね。

Jan:はい、クランブルはサクサクの食感とトロトロのチーズケーキという2つの食感を楽しんでいただければ嬉しいです。

10,000個販売記念プロモーションとしてLINE@からのデリバリーで20%オフ!

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Jan:6月から9月まで全てのサイズを合わせて10,000個の販売が実現しました。
AOBAUANを体験してくださった皆様のおかげです。
そこで11月は「10,000個販売記念感謝祭」としてLINE@からのデリバリー販売において全商品20%オフのスペシャルプライスで販売させていただきます!

詳しい情報はLINE公式アカウントまたはインスタグラムにてご覧ください!

明石:ジェーンさんの今後の計画について教えて下さい。

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Jan:私は自分が作ったものを美味しいと言って食べてもらえるのが一番の幸せなんです。たくさんの人に美味しいものが届けられるよう、気軽に来られる小さなお店をたくさん出していきたいですね。

10/22から高島屋でも販売スタート

 
 
 
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10月22日からは1ヶ月の期間限定で、ICONSIAM内「サイアム高島屋」にてAOBAUANのバスクチーズケーキが販売される。発売開始からわずか4ヶ月で高島屋での販売とは…AOBAUANの勢いはとどまるところを知らないようである。

以上、AOBAUANのオーナーパティシエ、Janさんへのインタビューをお届けした。

個人的に面白いなと思ったのは、タイ人向けにはインスタグラム、日本人向けにはプロンポンのど真ん中で販売をスタートするという販売戦略。

YouTuberやブロガー、インスタグラマーを活用した宣伝も的確で、タイでスモールビジネスを始めたいと考えている人にはとても参考になる話だと思った。

チーズケーキは手土産にちょうどいいサイズで、買っていくとめちゃ喜ばれるのがありがたい。安くも高級でもない価格設定も絶妙。いっときのブームは落ち着いたが、定番商品として根付いていくだろう。

今後、どこまでJanさんのスイーツが広まっていくのか、楽しみにしている。

AOBAUANへのお問い合わせはAOBAUAN公式インスタグラムまで。 

AOBAUAN店舗情報

プロンポン店

  • 営業時間:10:30~17:30
  • 店舗場所:Sukhumvit33/1のブレズ漢方薬局さんの前
  • 詳細住所:595/8 Soi 33/1 Sukhumvit Rd. Klongtan KlongToei, Bangkok 10110
  • 定休日:年中無休
  • MAP:https://g.page/Blez-Herbal-medicine?share 

肉匠

herbal cafe 21

  • 営業時間:8時半〜17時
  • 店舗場所:パーソネルコンサルタント社オフィス前
  • 定休日:日曜日
  • 住所:UL Floor Interchange21 Bldg, 399 Sukhumvit Road, Klongtoye Nua, Wattana, Bangkok
  • MAP:https://goo.gl/maps/CvnyHxHnRfRY6Wqr5