タイを代表する観光名所である三大寺院(ワット・ポー、ワット・プラケオ、ワット・アルン)。
これまで近くには電車が通っておらず、アクセスは決して良くなかった。
だが今年9月、MRT(地下鉄)がフアランポーン駅より西に延伸し、三大寺院のすぐ近くにも新駅「サナームチャイ」が開業。スクンビットやシーロムから三大寺院まで地下鉄一本でアクセスできるようになった。
まさに待望の路線が開通したのだ。
今回、サナームチャイ駅周辺を一日かけて散策してきたので、おすすめの街歩きルートと撮影スポットを紹介しよう!
美しすぎるサナームチャイ駅
サナームチャイ駅フアランポーン駅以西に延伸したMRT新駅の中で、開業前から最も話題を集めていたのが、このサナームチャイ駅。
その理由は三大寺院の最寄り駅ということよりも、駅自体にある。
宮殿のように美しい駅構内(と屋根なしの屋外エスカレーター!?)が見どころになっているのだ。
バンコク様式でデザインされた美しい構内
王宮をはじめ、名だたる寺院が集まるサナームチャイ駅周辺。
この豪華絢爛な構内を見ていると、やはりバンコクにおいて王宮周辺(ラッタナーコーシン島)は特別な存在なのだということを意識させられ、否が応でも観光気分が高まってくる。
街歩きのスタート地点として不足なし!
1番出口から地上へ。これが噂のエスカレーターである。
屋根もなく、雨が降ったらどうするのか?
タイでもこんなエスカレーターは見たことがないので、記念に撮っておこう。
正面に見える美しいコロニアル様式の洋館は、サイアム博物館(Museum of Siam)。
それではサナームチャイ駅周辺フォトウォークは、サイアム博物館から始めよう!
展示物よりポートレート撮影がおすすめ! サイアム博物館
まず結論から言うと、このサイアム博物館は、タイ人の愛国心を養うことを目的とした施設だろう。
タイの歴史だけでなく、「タイらしさ」、「タイ人らしさ」とは、どんなものなのか? ということを知ることができる展示物が飾られている。
タイらしさという点では、ビニール袋に入った飲み物の展示もあり。
そういえば最近、バンコク都心部ではビニール袋に入った飲み物を売る屋台も、それを飲む光景も、すっかり見なくなったなぁと、ふと思った。
「こんなんで飲んでたのかwww」
と、タイ人すらもこの展示を見て笑う日が来るのもそう遠くはないのかもしれない。
展示の内容はさておき、このサイアム博物館、個人的には撮影スポットとしてかなり楽しめた。
これほど手入れが行き届いたコロニアル建築は、タイではあまり見かけない。
窓から差し込む光がフォトジェニックで展示物の鑑賞をそっちのけで、写真撮影に夢中になっていた。
窓や階段、ベンチにいい感じに光が当たるので、ポートレート撮影のロケーションとしても適している。
美しい螺旋階段
入館料はタイ人100B、外国人200B。
有料なだけに外国人観光客はさほど多くなく、撮影に集中できるところも気に入った。
穴場的な撮影スポットかもしれない。
次の目的地は、“元祖インスタ映えカフェ”として日本人から高い人気を誇る「Blue Whale Maharaj(ブルーホエール・マハラート)」。
サイアム博物館からわずか200m、目と鼻の先といえる距離だが、カメラ片手に周辺を散策しながら向かうことにしよう。
ワット・ポー周辺の路地裏散策
ワット・ポーの前を通るマハラート通りBlue Whale Maharajは、マハラート通りを挟み、ワット・ポーの対面の細い路地の中に位置している。
一級の観光地であるワット・ポーの門前だけあり、お坊さん、屋台、観光客、おしゃれカフェ、ホテルなどが渾然一体となり、在住者の僕でも観光気分が高まる。
スクンビットでは、お坊さんを見かけることはそう多くはないので、ついついシャッターを切ってしまう。
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三大寺院周辺は、言わずもがな超ツーリスティックなエリアで、詐欺師やぼったくりタクシーなど、嫌な輩も多いが、やはりこのあたりに来ると、心が浮き立ってくる。
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路地の奥はチャオプラヤー川。
ブルーホエールのある路地を川に向かって進んでいく。
左側は人気のタイレストラン「スパンニガ」
リバーサイドレストランのその先は…
暁の寺として知られるワット・アルン
ドーンと眼の前にワット・アルンが現れる。
どの路地もフォトジェニックなので、スナップ撮影を存分に楽しもう。
ひとしきり散策に満足したら、Blue Whale Maharajでひと休み。
元祖インスタ映えカフェ「Blue Whale Maharaj」
“青いラテ”がインスタのフィードを席巻して、何年経つだろうか。
いまだにその人気が衰える様子はない。
青いのはラテだけでなく、壁も青い壁紙やタイルで装飾され、モロッコやトルコを彷彿とさせるかわいさがある。
店の外観もおしゃれ
青いラテだけ飲んで、インスタにアップできれば満足する人が多いかもしれないが、フードもなかなか旨い。
ぜひ、ランチで利用したい。
サーモンのガパオ
ガーリックオムライス
目玉焼き&チーズハンバーグ
今回注文した、サーモンのガパオ、ガーリックオムライス、目玉焼き&チーズハンバーグはいずれもハズレなし。
カフェ飯としては文句なしの味だ。
お腹も満足したところで、次はいよいよワット・ポーへ!
涅槃仏以外にも撮影スポットは盛りだくさん! ワット・ポー
Blue Whale Maharajからワット・ポーまでは徒歩2分。
さて、ワット・ポーといえば、全長46m、高さ15mの巨大な涅槃仏とマッサージが最大の見どころである。
だが、バンコク最古かつ最大のお寺であるワット・ポーの魅力はそれだけではない。
境内にいる当たると有名な占い師
境内のいたるところで見かけられるカラフルな大小様々な仏塔やインパクト抜群の門番。
本堂
美しい壁画が描かれた圧巻の本堂。
四基の仏塔
ラマ1世から4世まで歴代の王が眠る四基の仏塔。
いい感じの構図を見つけられれば、インスタ映えする写真もたくさん撮れる。
涅槃仏だけ見て帰ってしまうのではなく、ぜひ時間をかけて散策し、あなただけのお気に入りの構図を探してほしい。
今回の散策ではワット・ポーのあとは、チャオプラヤー川沿いのモール「ターマハラート」にあるタイレストラン「サボイ」で締めくくるという行程。
寺院を撮るときは広角レンズがおすすめワット・ポーを見終わったときにまだ体力に余裕がある人は、そのまま王宮(ワット・プラケオ)とその周辺を散策してから、ターマハラートに向かうルートもいい。
今回は歩いてないが、せっかくなので王宮周辺のおすすめ撮影スポットを紹介しておこう。
王宮周辺で撮るならここ!
ワット・プラケオ
王宮の外周は約2km。炎天下の中、一周するのはまったくおすすめしない。
入場料は500Bもする上に、他の観光地とは比べ物にならないほどの人混み。
タイの寺院ではずば抜けた美しさを誇るが、撮影を目的にするならワット・プラケオは正直あまりおすすめできない。
とはいえ、せっかく王宮のすぐそばまで来たんだから、何かしら映える写真は撮っておきたい。
そんなときにオススメしたいのが、国防省とサナームルアン(王宮前広場)だ。
パステルカラーのコロニアル建築が映える国防省
鮮やかなクリームイエローのコロニアル様式が目を引くこの建物は、国防省本部。
王宮を防衛するためか、大砲も構えられている。
インスタ映えを狙うなら、大砲よりも壁がいい。
タイ人にも人気の撮影スポットで、卒業式シーズンになると、たくさんの学生が卒業衣装をまとって、ここで撮影している姿をよく見かける。
国防省の対面は王宮だが、やはり王宮の白亜の壁もまた映える。
王宮を撮るならサナームルアン
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国防省から王宮前広場サナームルアンまでは徒歩4分。王宮(ワット・プラケオ)の外観を撮影するなら、ここがベストロケーション。
一人じゃなければワット・プラケオを背景にポートレートや記念写真を撮るのがおすすめだ。
ちなみにサナームルアン周辺には、鳩の餌詐欺師を筆頭に輩が跳梁跋扈しているのでご注意いただきたい。
日本語で話しかけてくる人間は、基本すべて詐欺師だと考えていれば間違いないだろう。
タイでよくあるぼったくりや詐欺については下の記事にまとめているので、タイが初めての人は、ぜひご一読を。
サナームルアンでの撮影を終えたら、最終目的地「サボイ・ターマハラート店」へ!
あえてトゥクトゥクで行こう!
ターマハラートまでは700mほどと、歩けない距離ではないが、あまり乗る機会もないので、あえてトゥクトゥクで行ってみよう。
ちなみに今回のトゥクトゥク料金は50B。かなり良心的だった。
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このあたりには客待ちしているトゥクトゥクがたくさんいるので、納得できる金額になるまで何台も交渉してみてもいい。
だが、そうは言っても数十バーツの違いなので、少しくらいのぼったくりは大目に見て、サクッと移動するのが吉。
サンセットディナーに最適! サボイ・ターマハラート店
Yindeedではすっかりおなじみのタイレストラン「サボイ」。
どこで、なにを食べてもハズレが皆無なので、アテンドなんかで重宝している。
このターマハラート店については以前、記事にしているので、説明は省かせていただくが、とにかくロケーションが抜群なのだ。
絶景のチャオプラヤービューで川の対岸に日が沈んでいく様子を眺めながら食事ができる。街歩きの締めくくりとして、お誂え向きのレストランだ。
今回はさらっと食べられるタイ料理をセレクト。
キャベツのナンプラー炒め
プラムックヌンマナオムーサテ
ソムタム
ガイヤーン
川エビ
せっかくのサンセットディナーなんだから、一品くらいは豪華なものを食べたい。ということで、川エビも注文。
ソムタムが甘めだったことを除けば、満足度の高いディナーだった。
乾季の間は生バンド演奏も入るので、いっそう旅情に浸れることだろう。
帰路は、サナームチャイまでトゥクトゥクでもいいし、ターチャン船着き場からチャオプラヤーボートでサパーンタクシン駅まで行く方法もある。
船で行く方法はこちらの記事で紹介しているので参考にしてほしい。
ちなみにワット・ポーは、18時以降は無料で入れる。
涅槃仏は見られないが、ライトアップされた四基の仏塔の敷地には入ることができるので、時間と体力が許せば、夜のワット・ポーもおすすめ。
18時以降に入場できる門は1箇所のみ。詳しくは以下の記事を参考にしてほしい。
今回の街歩きはこれにて終了。
サナームチャイ駅周辺にはまだまだ見どころも多い。
ぜひ、次の休日はこのあたりまで足を伸ばしてみてはいかがだろうか。
サボイ・ターマハラート店舗詳細
- 店名:Savoey Tha Maharaj(サボイ・ターマハラート店)
- 営業時間;11時〜22時(L.O.21時半) 無休
- 住所:Tha Maharaj(ターマハラート)2階
- 電話:02-024-1317
- 料金:ジャイアント川エビ(1,000B/尾)、川エビ(1,000B/10尾)
- HP:http://bit.ly/2E3gIvq
- FB:https://www.facebook.com/savoeyrestaurant