かつて運行されていたタイ・バンコクとカンボジア・プノンペンを結ぶ国際鉄道。ポル・ポト政権によるカンボジア内戦によりカンボジア国内の一部線路が破壊され、1970年代初頭にタイ−カンボジア間の国際鉄道は廃止された。
それから約40年が経過した今年、いよいよバンコク−プノンペン間を結ぶ直通列車の運行が再開されることになるようだ。
昨年12月、タイを訪問したカンボジア・フンセン首相は、プラユット暫定首相らと会談し、2016年末までに、バンコク−プノンペン間の鉄道建設を再開することについて合意、署名した。
タイ国鉄側では、まずアランヤプラテート駅からカンボジア国境(ポイペト)付近までの線路(約6㎞)の修復作業を行う。
カンボジア国鉄側では、まずは現在未建設のポイペトとシソポン間の線路(6.5㎞)を2016年半ばまでに完成させ、その後、ポイペトからタイ国境までの線路を修復し、タイ側と連結させる計画ということだ。
このカンボジア国内の線路修復作業は、アジア開発銀行(ADB)の支援によるものである。

thai cambodia railway
バンコクからプノンペンまでのルート

より詳しい情報は、以下、what’s on Sukhumvitさんの記事をご参照いただきたい。

The State Railway of Thailand will begin work on rehabilitating the six kilometres of track between Aranyaprathet station in Sa Kaeo to the border at Ban Khlong Luek, near Poipet, according to the Bangkok Post.
In the meantime, Cambodian railway officials will be connecting the missing tracks on their side, from Sisophon to Poipet, to reach the Thai border. Completion for this exercise is slated for mid-2016.
“After the connection is ready, we will discuss the procedures to have a train run across countries, but currently it is important to connect the tracks first,” explained Ly Borin, a spokesman for the Cambodian Ministry of Transportation
Would You Catch A Train From Bangkok To Phnom Penh? | what’s on Sukhumvit

ポイペト−シソポン間の線路建設が計画通りに進めば、2016年内のバンコク−プノンペン間の直通列車の開通も夢ではないかもしれない。

プノンペンからベトナム・ホーチミン市を結ぶ路線の計画も

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ベンタイン市場(ホーチミン市)

このタイ−カンボジアの再連結計画に加えて、プノンペンからベトナム・ホーチミン市まで線路を建設する計画もある。既に協定は締結され、中国資本により鉄道の設計作業が行われている。

タイまでの再連結計画に加えて、ベトナムのホーチミンまで路線を延長する計画がある。既に協定は締結されており、中国の鉄道建設企業である中国中鉄 (China Railway Engineering Corporation) が、プノンペンのBat Doengからベトナムとの国境にあるロクニン (Loc Ninh) までの255 kmの鉄道の設計作業を行っている。ロクニンからはホーチミンまで128 kmの路線建設が提案されている。
カンボジアの鉄道 | wikipedia

東南アジア縦断鉄道も?!

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ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ(シンガポール)

日本が主導するアジア開発銀行によるバンコク−プノンペン間と中国が主導するプノンペン−ホーチミン間の鉄道路線。政治的な思惑が絡み合い、今後どうなるか不透明ではあるが、もし、計画通りバンコク−プノンペン−ホーチミン間の鉄道が開通すれば、中国・昆明−ハノイ−ホーチミン−プノンペン−バンコク−クアラルンプール−シンガポールを結ぶ、壮大な東南アジア縦断鉄道が完成することになる。
LCC(格安航空会社)の路線が爆発的に拡大する東南アジアにおいて、貨物輸送以外での鉄道での移動というのは、時間・費用ともに効率は悪いが、「旅」という視点で言えば、非常に魅力的なルートである。
ぜひ、実現して欲しいと願っている。

それではまた!