既報の通り、いよいよ11月13日からタイのマルチプルエントリー観光ビザの発給が開始される。これに伴いダブルエントリーが廃止されるということを以下の記事でお伝えしていたが、やはりその通りになったようだ。
そして残念なことに、マルチプルエントリーに限っては、日本人は原則日本でしか申請・取得できなくなる。
11月6日にラオス在ビエンチャン・タイ大使館からマルチプルエントリー観光ビザに関しての正式アナウンスがあった。
これによるとマルチプルエントリー観光ビザを申請にあたっての要件は以下の通り。
- ラオス国籍またはラオスでの労働許可証もしくは居住許可証(永住権)保持者
- タイ国内の銀行発行の20万B以上の残高証明書
- ラオス国内の雇用主発行の在職証明書
- 航空券の予約票(空路の場合)
- タイ国内のホテルの予約票
ご覧の通り、ラオス国籍またはラオスで労働許可証もしくは居住許可証を持っている者以外は申請できない。在タイ日本人は申請できないということだ。
シングルエントリーに関してはこれまで通りで上記の要件は適応されない。
これまでダブルエントリーの観光ビザで長期滞在をしていた方にとっては、このマルチプルエントリーの要件は、改悪以外のなにものでもないだろう。
その他周辺諸国でのマルチプルエントリー観光ビザ取得について
それではラオス以外のタイ周辺国のタイ大使館においてのマルチプルエントリー観光ビザについての要件はどうなっているのだろうか? 以下、カンボジア、ベトナム、シンガポール、ミャンマー、マレーシアにあるタイ大使館のウェブサイトを確認してみた。
カンボジア 在プノンペン・タイ大使館
Multiple-Entry Tourist Visa will only be granted to Cambodian nationals or those with proof of permanent residence in Cambodia.
ご覧の通り、在ビエンチャン大使館と同様に、マルチプルエントリーについてはカンボジア国籍か居住証明書(永住権)保持者のみとなっている。
ベトナム 在ホーチミンシティ・タイ大使館
Multiple-Entry Tourist Visa will only be granted to Vietnamese passport holders or Vietnamese Temporary/ Permanent Resident Card holders.
在ホーチミンシティタイ大使館もビエンチャンと同様の要件である。
在シンガポール・タイ大使館
Multiple-Entry Tourist Visa will only be granted to Singaporean nationals or Long-Term Pass Holder of Singapore.
在シンガポールタイ大使館もビエンチャンと同様の要件である。
ミャンマー 在ヤンゴン・タイ大使館
11月10日の時点で、マルチプルエントリー観光ビザについての記載はなかった。
マレーシア 在クアラルンプール・タイ大使館
在クアラルンプールタイ大使館のウェブサイトでは、マルチプル観光ビザ発給についてのアナウンスはあったが、要件等の記載はなかった。
日本人は原則、日本でのみ申請・取得可能
ご覧の通りタイ周辺国においては、その国の国籍もしくは居住証明書を持っている者だけが対象となっている。日本人は原則日本でのみ申請・取得できるということである。
それでは最後に、マルチプルエントリー観光ビザの取得を検討している方のために、在京タイ大使館のウェブサイトをご紹介しておこう。
在東京タイ大使館
- 観光ビザ申請料 シングルエントリー 4,500円 / マルチプルエントリー 22,000円
- 1回の入国での滞在可能日数は60日以内。そしてタイ入国管理事務所において延長許可申請ができる。(=最大で約270日滞在可能)
- 日本国籍以外の申請者は在留カードコピーまたは外国人登録証明書コピーまた申請時に原本を提示(有効期限が3ヶ月以上あるもの)
- マルチプルエントリー申請者:少なくとも一人200,000バーツ相当の残高が6ヶ月以上あることが証明できること
その他、申請に必要な書類等は上記在東京タイ大使館のウェブサイトをご確認いただきたい。
以上、タイのマルチプルエントリー観光ビザ取得に関しての最新情報をお届けした。
これまでのダブルエントリーに比べてかなり厳しい要件になったことは間違いない。今後緩和される可能性もあるが、長期滞在者にとっては難しい判断を迫られることになりそうだ。
また最新情報が入り次第、お知らせさせていただきたい。
それではまた明日!