来年8月の開業向け、今週14日に無人試運転が開始したバンコク都市鉄道「パープルライン」。ノンタブリー側の終点となるクロンバンパイ駅のひとつ手前、タラート・バンヤイ駅前に、セントラルグループ最大規模のショッピングモール「セントラルプラザ・ウェストゲート」が今年8月にオープンした。
セントラルグループ最大規模のモールとは一体どの程度のものなのか? パープルラインが開通したらわざわざスクンビットから行く価値があるモールなのか?
今回、栗田ミカンがセントラルプラザ・ウェストゲートに足を運び、検証してきたのでそのレポートをお届けしたい。
それでは以下、栗田ミカンによる寄稿記事をどうぞ!

この記事の目次


パープルラインで繋がるバンヤイの巨大モール、セントラルプラザ・ウェストゲートに行ってきた

2016年8月の正式開業が予定されている、鉄道新路線の「パープルライン」。開通すれば、現在運行されているMRT(地下鉄)ブルーラインの終点、バンスー駅からチャオプラヤー川西側のノンタブリー県までを結ぶ鉄道ラインが誕生します。ノンタブリー県は人口100万人を超えるバンコクの衛星都市です。
パープルラインは、タイの都市鉄道では初めて、車輌や設備に日本製の鉄道システムが採用されたことでも話題になりました。JR東日本、東芝、丸紅の3社が、10年間にわたってメンテナンスを行う計画です。
12月14日には、ついに試運転(無人)が始まりました。バンコクポストの記事によれば、来年5月~7月には実際には乗客を乗せての試運転が予定されています。

Perple-lineパープルライン路線図
Photo : Bangkok Post

タラート・バンヤイ駅前の巨大モール「セントラルプラザ・ウェストゲート」

centralplaza westgate
セントラルプラザ・ウェストゲート
Photo : CentralPlaza Westgate Facebook

パープルラインで繋がるのは、MRTブルーラインの北側終点・バンスー駅から約1キロ地点に位置するタオプーン駅~クロンバンパイ駅までの全16駅・23キロ区間。
クロンバンパイ駅の一つ手前、タラート・バンヤイ駅に(未開通ですが)直結する形で建つのが、今年8月にオープンしたショッピングモール、「CentralPlaza Westgate(セントラルプラザ・ウェストゲート)」です。

centralplaza westgateセントラルプラザ・ウェストゲート前には駅へと繋がるエスカレーターが(未開通)

売り場総面積50万㎡と、セントラルグループ最大規模を誇るこのモールですが、モールたるもの、ただ大きければ良いというわけではありません。パープルラインが開通すれば足を運ぶ価値のあるモールなのか、勝手に検証してきました!

ロケーションはラタナティベット通り沿い

鉄道ラインが未開通のため、今回は車で行ってきました。休日の午前中にバンコク中心部を出て、一部高速道路を使って片道約1時間弱の道のり。セントラルプラザ・ウェストゲート はパープルラインが通る、ノンタブリー県ラタナティベット通り沿いにあります。

MRT SAM YAEK BANG YAI St.12月初旬時点で、パープルラインの駅は見た目にはほぼ完成レベルに達しています

セントラルプラザ・ウェストゲート フロアガイド

中へ足を踏み入れると、たしかに広々。主な客層は地元のタイ人ファミリーです。
G階~4階までの全5フロア構成で、G階にはパーキングやオフィス用品のOfficeMateなどが入居。1階にはユニクロやH&Mといったファストファッションをはじめ、アディダスにナイキとインターナショナルブランドのショップが並びます。コンセプトに合わなかったのか、ZARAやForever21は入っていません。
さすが横に広いだけあって、同じ1階にTopsスーパーマーケットや軽食店も入居しています。

centralplaza westgateTopsスーパーマーケットの前にはタイ料理のお惣菜エリアも

centralplaza westgate今年上旬に大ブームになったクロワッサンたい焼き

2階にはガジェットショップや美容クリニックなどのテナントが入居。バンコクの一般的なモール同様、コスメショップなどはセントラルプラザ・ウェストゲートのデパートエリアに組み込まれています。

centralplaza westgateフロアガイドを見る限り、デパートエリアが占める面積は約6分の1

3階のメインはレストラン。フードコート「FOODPARK」のほか、日系ではラーメンのネオ幸楽苑、丸亀製麺、CoCo壱、かつやなどに加え、これから牛角もオープンするようでした。

NeoKorakuenおしゃれなラーメン店がコンセプトのネオ幸楽苑

4階には映画館、スポーツジムのほか、「ドラえもんコミックワールド」というテーマパークがあります。ドラえもんグッズのショップやカフェがあり、道具の展示スペースに入るチケットは大人が平日250バーツ、土日祝300バーツ。子供は平日200バーツ、土日祝250バーツと、けっこう強気な料金設定。

centralplaza westgateコミックワールド内はドラえもん音頭が鳴り響く

ドラえもんコミックワールド内には、塗り絵ができるワークショップコーナーもあります。

来年にはIKEAのタイ2号店がオープン

IKEA centralplaza westgate
奥のほうに見える囲いの向こうがIKEA予定地。細々と工事が行われています

バンナーの巨大モール「Mega Bangna(メガバンナー)」に続くIKEAの2号店は未オープン。インフォメーションカウンターで聞いてみたところ、オープンは来年中頃を予定しているとのこと。

centralplaza westgateインフォメーションカウンターのスタッフさん。英語での質問にも笑顔で対応してくれました

果たしてスクンビットからわざわざ行く価値はあるのか?

結論、スクンビット在住者は行く必要なし。

お買い物面ではバンコク中心部のモールやデパートのほうが断然品揃えが良いですし、ここでないと食べられないレストランも特にありません。
唯一の魅力は、おそらく「ドラえもん コミックワールド」。ドラえもん好きな方なら、半日は楽しめるのではないでしょうか。
しかしバンヤイ在住者にとっては、バンコクまで行かずとも手に入るものが画期的に増えたはず。パープルライン開通後の盛り上がりに期待です!

 セントラルプラザ・ウェストゲート地図