ここ数ヶ月前から、タイのお寺にハマっている。
タイに暮らして4年半になるが、正直これまであまりお寺には関心がなかった。2年ほど前から月に一度程度ワット・フアランポーンでタンブンをしてはいたが、お寺自体にはそれほど興味はなかった。
だが、今年8月にあるお寺に行ったことがきっかけで興味を持ち始め、それからほぼ毎週日曜日にはお寺を巡るようになった。
お寺に興味を持ち色々と調べ始めると、タイのお寺には、「王室寺院」というものがあることが分かった。王室寺院には、第一級、第二級、第三級という格付けがあり、それぞれ以下のような意味がある。
- 第一級王室寺院:王族自らが建てた寺院
- 第二級王室寺院:王族に寄進するために建てられた寺院
- 第三級王室寺院:一般人が建て、その後王室の認定を受けた寺院
さらに第一級〜第三級まで、以下10段階に格付けされている。
- 第一級ラーチャウォーラマハーウィハーン
- 第一級ラーチャウォーラウィハーン
- 第一級ウォーラマハーウィハーン
- 第二級ラーチャウォーラマハーウィハーン
- 第二級ラーチャウォーラウィハーン
- 第二級ウォーラマハーウィハーン
- 第二級ウォーラウィハーン
- 第三級ラーチャウォーラウィハーン
- 第三級ウォーラウィハーン
- 第三級(称号なし)
なお、有名なワット・プラケオ(エメラルド寺院)は王室専用の寺院であり、これらの格付けには含まれていない別格の存在である。
参照:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/タイの王室仏教寺院一覧
35,000分の6の最高位の第一級王室寺院
タイには35,271(2008年時点)の寺院があるとされ、この中で王室寺院の数は281寺。281ある王室寺院の中で、第一級は全部で23寺(内バンコクに10)。
23ある第一級王室寺院の中でも、最高位である第一級ラーチャウォーラマハーウィハーンに指定されている寺院は、わずか6寺しかない。35,000分の6である。
そのうち4寺はバンコクにあり、残りの2寺はナコンパトム県とサラブリー県にある。
どんなお寺が、最高位に指定されているのか。
それでは今回は、タイ国内で最も格式高い「第一級ラーチャウォーラマハーウィハーン」に指定されている全6寺をご紹介しよう。
第一級 ラーチャウォーラマハーウィハーン全6選!
1. ワット・ポー Wat Pho
アユタヤ王朝末期(1688~1703年)に建立されたといわれるバンコク最古にして最大の寺院。その敷地面積は50ライ(約80,000m²)にも及ぶ。
ラマ3世時代に造られた全長46m、高さ15mの黄金に輝く寝釈迦仏は、バンコクを訪れた観光客が必ず一度は訪れる最も有名な観光名所でもある。また、タイ古式マッサージの総本山としても知られ、境内のマッサージ学校では本場の伝統的マッサージを受けられる。
- 正式名称:ワット・プラチェートゥポンウィモンマンカラーラーム=ラーチャウォーラマハーウィハーン
- 所在地:バンコク プラナコーン区
- 時間:8時〜18時 無休
- 料金:100B
- www.watpho.com
- タイ政府観光庁HP
- Wikipedia
2. ワット・アルン
ワット・ポーからチャオプラヤー川を渡った対岸にあるワット・アルン。別名「暁の寺」としても知られる、高さ75mの壮大な大仏塔がそびえるバンコクを代表する寺院である。
チャオプラヤー川対岸から望む夕陽に浮かび上がる大仏塔のシルエットは息を呑むほど美しく、バンコクで最もフォトジェニックな場所のひとつではないだろうか。
- 正式名称:ワット・アルンラーチャワラーラーム
- 所在地:バンコクヤーイ区
- 時間:8時〜17時半
- 料金:50B
- www.watarun.org
- タイ政府観光庁HP
- Wikipedia
3. ワット・スタット
ラマ1世がバンコクに新たな都を建設するにあたり大仏を置こうと考え、1807年に建設を始め、27年後のラマ3世の時代に完成した寺院。
実はこのワット・スタットが僕がお寺にハマるきっかけとなった寺院である。
なんといってもこのお寺の見どころといえば、礼拝堂(ウィハーン)とその中に安置されているプラ・シーサーカーヤム二ーという高さ8m、幅6.25mの黄金仏、そして礼拝堂内の美しい壁画である。
この黄金仏は、ラマ1世がスコータイで最も格式高い王室寺院であるワット・マハタートから水路で運ばせた、当時タイ最大の仏像である。
この黄金仏の台座には、現プミポン国王の実兄であるラマ8世の遺骨が納められており、境内の一角にはラマ8世の等身大の像も祀られている。
- 正式名称:ワット・スタットテープワララーム
- 所在地:バンコク プラナコーン区
- 時間:8時半〜21時 無休
- 料金:20B
- タイ国政府観光庁HP
- Wikipedia
4. ワット・マハータート
Photo : wikipedia
ラマ1世により建設され、現在のタイ仏教の主流であるマハーニカーイ派の総本山であり、タイ仏教界の頂点に位置する寺院。併設されているマハーチュラーロンコーンラーチャウィッタヤーライ大学では、多くの僧侶が仏教を学んでいる。
また、外国人向けに英語での瞑想教室も開かれている。
- 正式名称:ワット・マハータートユワラートランサリット
- 所在地:バンコク プラナコーン区
- 時間:8時〜17時 無休
- 料金:無料
- タイ国政府観光庁HP
- Wikipedia
5. ワット・プラ・パトム・チェディ
高さ120.45mの世界一高い仏塔プラ・パトム・チェディを抱えることで有名な寺院。
3世紀にインドのアショーカ王が建てた仏塔であると言われており、インドシナ半島に初めて仏教が伝来した地とされている。
ナコンパトムは、6〜11世紀にはモン族によるドヴァーラヴァティー王国の都があったとされ、タイの歴史において重要な土地でもある。
- 正式名称:ワット・プラ・パトム・チェディ
- 所在地:ナコンパトム県
- 時間:8時〜17時
- 料金:60B
- タイ国政府観光庁HP
- Wikipedia
6. ワット・プラプッタバート
Photo : wikipedia
バンコクから北へ約1,000km、ロッブリー県の南に位置するサラブリー県にある仏足石が有名な寺院。
プラプッタバートとはタイ語で仏足跡を意味し、サラブリーと言えばプラ・プッタバートと言われるほど有名なお寺である。古くはアユタヤ王朝時代から、多くの王族がチャオプラヤー川を上り、この仏足跡を訪れたという。
- 正式名称:ワット・プラプッタバート
- 所在地:サラブリー県
- 時間:不明
- 料金:不明
- 参考ブログ:Wat Phra Phutthabat / Saraburi | 泰国の変なスポット
以上、タイ国内で最も格式高い「第一級ラーチャウォーラマハーウィハーン」に指定されている全6寺をお届けした。
僕はこの中で、まだ訪れたことがないお寺は最後のワット・プラプッタバートのみ。
もちろん、もっともお気に入りのお寺は、ワット・スタットである。ワット・スタットについては、改めて記事で詳しくご紹介したい。
お寺に興味があるという方は、それほど多くはないかもしれないが、今後少しづつでもお寺に関しての情報をお届けしていきたいと思っている。みなさんにもお気に入りのお寺ができれば嬉しい。
それではまた明日!