バンコクでは見かけないソイ(路地)はないというほど、ポピュラーなムーピン(หมูปิ้ง 豚肉の串焼き)屋台。豚肉を少し甘いタレにくぐらせて炭火で焼いたムーピンは、焼鳥に良く似た味わいで日本人に親しみやすいタイ料理のひとつだ。
ムーピン
本当にどこのソイでも見かけるムーピン屋台。味はどこもそれほど大きな違いはないように感じられるが、タレの味付けの違いなどで、あなたにもお気に入りのムーピン屋台があるのではないだろうか。
僕もムーピンが好きで、小腹が空いた時などおやつ代わりにつまんだりするのだが、決定的に「ここはうまい!」と思えるムーピン屋台には出会っていなかった。
だが昨年、ようやく「これだ!」と思えるムーピンと出会った。
それはスクンビット・ソイ11にあるムーピン屋台。
世界中から駐在員、観光客が集まる国際都市バンコクの中でも、最も多くの人種が入り混じる多国籍なソイがスクンビット・ソイ11だ。
バンコクの六本木のような、いや、六本木以上に多国籍な場所だろう。
スクンビット・ソイ11
タイ料理、日本料理はもちろん、ドイツ、スペイン、イタリアン、フレンチ、インド、アラブ、ペルーなど、世界各国の料理が楽しめるソイとして、毎晩溢れんばかりの外国人で賑わっている。
そんな超多国籍なソイにそのムーピン屋台はある。
スクンビットで一番うまいムーピンへの道
BTSナナ駅3番出口
BTSナナ駅3番出口を出ると、目の前がスクンビット・ソイ11だ。
ソイ11に入り、しばらく真っ直ぐに進むと右手にアンバサダーホテルが見えてくる。
アンバサダーホテル
アンバサダーホテルの少し先、カシコン銀行手前の左手にそのムーピン屋台がある。左手前の屋台がそれだ。
この屋台だ。
毎日、16時前後から21時までこの場所で営業している。日中は出ていないので、このあたりで働いていても見かけたことがないという方も多いかもしれない。
これがスクンビットで一番うまいムーピンだ!
このおじさんが焼くムーピンが、僕はスクンビットでは一番うまいムーピンだと思っている。
これがそのムーピンだ。
このムーピン、甘辛いというよりはピリ辛で、あと引くうまさなのだ。
うまさの秘訣はこのタレ。
こんなピリ辛のムーピンはこれまで食べたことがなかった。辛いのが好きな方は絶対に口に合うはず。ビールのつまみにはこれ以上のものはないだろう。
ムーピンの他には、サイグローやネームも売っている。
サイグロー
ネーム
もちろん、カオニャオ(もち米)も。
ムーピンとカオニャオ。最強の組み合わせである。
最強の組み合わせの絵
それぞれの価格は以下の通り。
- ムーピン 10B
- サイグロー 10B
- ネーム 15B
- カオニャオ 5B
営業時間は16時前後〜21時。無休。
売り切れ御免である。
数十本まとめ買いをしているお客さんを見かけることもしばしば。一日にどれくらい売っているのかおじさんに聞いてみた。
ーおじさん、ムーピンって一日に何本くらい売れるの?
おじさん:そうだねぇ、だいたい200〜300本くらいかなぁ。でも最近客足が鈍くて。
ー客足が鈍いんですか。僕が去年このソイに住んでいた時は、毎日のようにすぐに売り切れていましたよね?
おじさん:そうなんだよ。なぜか今年のソンクラーン以降お客さんが減っちゃってさ。
ーそうなんですか。でも毎日売れ残りはないんですよね?
おじさん:そうだね。おかげさまでほとんど毎日売切れるんだ。ありがたいことだよ。
というわけで、ここ最近は客足が鈍くご苦労されているようだった。
だが、このおじさんのムーピンは一度食べたら必ずまた食べたくなる味。きっとまた売上も元に戻るだろう。
スクンビット・ソイ11に夕方に行く機会があれば、ぜひこのおじさんのムーピンを試してみて欲しい。
それではまた明日!