9月にご紹介したワークパーミット用の健康診断が、「わずか15分、500B」で受けられるアソークの「ブレズクリニック」。
わずか15分、500Bで診断書GET! ブレズクリニックのワーパミ用健康診断が超オススメな件。
実はこのワーパミ用健康診断を受けた際に立ち寄ったブレズ薬局アソーク店で、イケメン店長より問いただされた。
店長:明石さん、もうタイに住んで6年になるんですよね? その間にHIVや性病検査は受けたことがありますか?
明石:う、受けたことないです…
店長:やっぱり。明石さんもいい歳なんだから一度くらい受けたほうがいいですよ。症状がほとんど出ない性病もありますし、病気は何といっても早期発見が大切ですからね。
明石:(まるで僕が性病に感染しているとでも言いたげだな…) は、はい。そうします。
全く自慢にもならないが、これまで一度も性病を患ったことはない。だが、HIVを含む性病検査は10年以上前に一度受けたきりである。性病はともかく、HIVの検査は受けておいた方が良いだろうなと常々思っていた。
タイのHIV感染者数は、日本の26倍
東南アジア最大の歓楽街・パタヤ
タイは世界有数の歓楽街を擁する国。バンコク、パタヤ、プーケット、チェンマイ…どの街にも外国人をターゲットとした歓楽街がある。これらの歓楽街で出会ったセックスワーカーからHIVに感染する外国人は後を絶たない。
以下は10年前の記事になるが、「なぜ外国人がタイでHIVに感染するのか」ということについて、イギリスの医学専門誌に掲載された論文を元に分析した記事である。統計の数値は古いが、「なぜタイでHIVに感染してしまうのか」その一端が理解できるので、興味がある方には一読を勧めたい。
UNAIDS(国連合同エイズ計画)の最新の報告(2015年)によると、タイのHIV感染者の概要は以下のとおり。
タイのHIV感染者概要
- HIV感染者:44万人
- 成人(15歳〜49歳)の1.1%がHIVに感染
- 新規HIV感染者は6,900人
- 1万4000人がAIDS関連で死亡
- 成人感染者の65%が抗レトロウイルス治療中
また、2014年の報告書におけるタイ国内のセックスワーカー数と感染割合は以下のとおりである。
タイ国内のセックスワーカー数とHIV感染割合
- 女性セックスワーカー数:12万3530人(内1.1%がHIV感染者)
- 男性セックスワーカー数:1万8239人(内11.7%がHIV感染者)
出典:THAILAND AIDS RESPONSE PROGRESS REPORT 2015(PDF)
一方、日本のHIV感染者数は2014年時点で1万6903人(※1)。単純に感染者数だけを比較すると、タイは日本の約26倍にも上るのだ。
しかし、新規感染者数を比較すると、タイは日本の5倍弱である。
日タイの新規HIV感染者数
- タイ:6,900人(2015年)
- 日本:1,439人(2014年)(※2)
※1、※2 出典:Report to UNAIDS—HIV/AIDS TRENDS IN JAPAN April 2016
さらに、タイでは新規感染者数は減少傾向にあるが、日本は右肩上がりという状況なのである。
タイの新規HIV感染者数推移
日本の新規HIV感染者数推移
グラフ出典:Report to UNAIDS—HIV/AIDS TRENDS IN JAPAN April 2016
一般的に日本人はHIVに対する危機意識が低く、身近にあるものとして捉えられていない。それが感染者の急増を招いていると見られている。「まさか自分に限ってHIVはないだろう…」と考えている方が大半ではないだろうか。
26倍の感染者がいるタイに危機意識の希薄な日本人が来れば、感染してしまう可能性は決して低くない。
女性は、「私には関係のない話題ね」と思われるかもしれないが、タイではHIVに感染した夫や彼氏からうつされる女性も少なくない。
日本でも10年ほど前に、公共広告機構によるHIV検査の促進を目的とした「彼氏の元カノの元彼の元カノ…」というCMが話題になった。
自分だけが気をつけていれば問題ないという話ではないのだ。
HIV感染者数が日本の26倍というタイで暮らしている我々は、性別、職業を問わず定期的にHIVを含む性病検査を行うべきなのである。
さて、前置きが長くなってしまったが、そんなこんなでブレズクリニックで性病検査を受けてきたので、今回はそのレポートをお届けしたい。
ブレズクリニックの性病(性感染症)検査は3種類
ブレズクリニックには、以下3種類の性病(性感染症)検査が用意されている。
性感染症検査Aコース 検査項目
①診察
②身体測定
③血中HIV抗体スクリーニング検査
④梅毒血清反応スクリーニング検査
料金 980B
性感染症検査Bコース 検査項目
①診察
②身体測定
③血中HIV抗体スクリーニング検査
④梅毒血清反応スクリーニング検査
⑤B型肝炎ウイルス(HBV)スクリーニング検査(HBs抗原、HBs抗体、HBc抗体)
⑥C型肝炎ウイルス(HCV)スクリーニング検査
料金 2,980B
性感染症検査Cコース 検査項目
①診察
②身体測定
③血中HIV抗体スクリーニング検査
④梅毒血清反応スクリーニング検査
⑤B型肝炎ウイルス(HBV)スクリーニング検査(HBs抗原、HBs抗体、HBc抗体)
⑥C型肝炎ウイルス(HCV)スクリーニング検査
⑦クラミジア トラコマチス抗体
⑧淋病
⑨トリコモナス
⑩ウレアプラズマ
⑪マイコプラズマ
料金 5,980B
この際なので、Cコースで全てを検査してもらうことにした。
ブレズクリニックの性病検査の流れ
HIV検査に対する承諾書
ブレズクリニックの性感染症検査は以下のような順序で行われる。
- HIV関連の説明(感染が疑われる機会から3ヶ月以降の検査が確実で望ましい)
・HIVとはどんな病気か
・HIVのテストがどんなものか
・HIVの治療法について
・陽性だった場合、専門機関で再検査する旨 - HIV検査に対する承諾書にサイン
- 診察
- 身体測定
- 血液検査
- 尿検査
なお、ブレズクリニックは日本人スタッフが常駐していることがウリのクリニックである。普段ならありがたいことなのだが、「性病検査の結果を日本人に知られるのはちょっと…」と思うのは僕だけではないはず。
だが、安心して欲しい。
HIV検査結果に関しては、医師もしくは検査機関(ラボ)から直接レポートを受け取ることになるので日本人スタッフに知られることはない。さらに、HIV検査結果の情報もクリニックのデータベースからは削除される。
それならばと納得したところで、いよいよ検査へ。
性感染症検査Cコースを受けてみた
医師による診察と身体測定をサクッとこなし、続いては血液検査。
血液検査では、以下の項目をチェックする。
- 血中HIV抗体スクリーニング検査
- 梅毒血清反応スクリーニング検査
- B型肝炎ウイルス(HBV)スクリーニング検査(HBs抗原、HBs抗体、HBc抗体)
- C型肝炎ウイルス(HCV)スクリーニング検査
HIVと梅毒のみ、当日ブレズクリニックで検査結果を受け取ることも可能だ。
ブレズクリニックの医師にもHIV検査結果を知られたくないという場合は、10日後にラボから全ての検査結果のレポートを受け取ることになる。
最後は尿検査。
尿検査では、以下の項目をチェックする。
- クラミジア トラコマチス抗体
- 淋病
- トリコモナス
- ウレアプラズマ
- マイコプラズマ
これで全ての検査が終了。
僕はHIVと梅毒のみ、その場で医師から検査結果を知らせてもらった。
HIVと梅毒の検査結果は…
その結果…
「陰性」
全身から力が抜けた。
大丈夫だとは思っていてもやはり検査結果を聞くまでは安心できなかった。
しかし、これほど緊張したのはいつぶりだろうか。
そして10日後、ラボからのレポートが届いたと連絡があり、受け取りに行った。
その他の検査結果は…
その結果…
「すべて陰性」
心の中でガッツポーズし、小躍りをしたくなるような心境だった。
これでめでたく全ての項目で陰性という結果に終わった。10日間もやもやとしていたが、ようやくスッキリした。
帰りの足取りは羽が生えたように軽かったのは言うまでもない。
もしHIV陽性だったら
今回、僕はすべて陰性という結果だったが、「もしHIVが陽性だったらどうしよう」と不安で、検査を受けたくないという方も多いのではないだろうか。
だが、不安を感じる必要はない。
HIVも早期発見することで、投薬の必要もなく普段と何ら変わらぬ生活が送れる可能性が高いのである。
僕も今回ブレズクリニックで日本人スタッフの高田さんから教えてもらうまでは知らなかったのだが、HIVに感染してもCD4数(CD4陽性Tリンパ球)が一定の数値を下回らない限りは、投薬治療をする必要はないのだ。(二次感染を防ぐ観点から治療を開始してもよい)
CD4陽性Tリンパ球とは
CD4陽性Tリンパ球は、白血球中のリンパ球の一種で、ウイルスや細菌を攻撃する司令官の役割を担っている、免疫の中でも重要な細胞のひとつです。 CD4陽性Tリンパ球の数から、気をつけなければならない日和見感染症がある程度わかります。 健康なときには、CD4陽性Tリンパ球が(血液1μLあたり)約700〜1500ありますが、HIVに感染すると減少していきます。CD4陽性Tリンパ球の数値と日和見感染症の出現には大きな関係があり、CD4数が200を下回ると、下図のようにさまざまな日和見感染症が現れる可能性があるため、注意が必要です。
『あなたに知ってほしいこと(PDF)』より一部抜粋
2013年3月発行<第12版>(2013年5月一部改訂版)
制作:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター HIV/AIDS先端医療開発センター
上記のとおりCD4数が700〜1,500/µLの範囲であれば、特に治療の必要はない。健康的な生活を心がけることでこの数値をコントロールすることができるという。
つまり、HIVも早期発見することができればCD4数が下がらないように様々な対策(予防)を打つことができるのだ。
自分の身を守るためには、まずは自分がHIVについて正しい知識を理解することが重要である。
上記でご紹介した独立行政法人国立病院機構大阪医療センターHIV/AIDS先端医療開発センター制作の『あなたに知ってほしいこと(PDF)』では、HIV・AIDSについての基本的な知識から治療法や抗HIV薬リスト、医療費、利用できる制度、サポート・相談機関についての情報が詳しく記載されている。陽性でなくても、予防という面で一度は目を通しておきたい内容である。
早めの行動があなたの人生を救う
最近、日本ではある程度HIV感染の症状が出てから検査をし、陽性が発覚するというケースが急増しているという。症状が出てからでは投薬治療をするしか道は残されていない。
繰り返しになるが、たとえHIV陽性でも早期発見し、対策を打つことで普段と変わらない生活が送れる可能性が高い。
「陽性だったらどうしよう」と悩む前に、勇気を出して検査を受けてみてほしい。
その一歩があなたの人生を救うのだから。
ブレズクリニックの性感染症検査の詳細は以下ブレズクリニックHPをご確認いただきたい。
http://blez-clinic.com/sticheckup
バンコクで性病検査ならブレズクリニック
- 診察時間:平日(月~金)12時~21時、土日9時~18時 不定休(年間数日のみ)
- 住所:スクンビット・ソイ21と23のスクンビット通り沿い(ブレズ薬局隣)
- 最寄り駅:BTSアソーク駅・MRTスクンビット駅から徒歩1分
- TEL:02-258-2628, 092-224-6972
- Email:info@blez-clinic.com
- HP:http://blez-clinic.com
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