コロナ禍で外出・旅行を控えたり、テレワークをしたりと、なにかと在宅時間が増えたこの1年。僕は在宅時間が増えたことで、動画を見る時間が確実に増えた。
コロナ前まではせいぜいYouTubeを見るくらいだったが、遅まきながらNetflixも契約してしまい、読書の時間が動画視聴に変わってしまった。
そうなると色んな動画サービスを比較してみたくなるものだが、いかんせん海外からはNetflixの日本国内向けコンテンツやAbemaTVといった日本の動画配信サービスはブロックされて視聴できない。
「日本の動画配信サービスを見るにはVPNってやつを使わなきゃいけないだっけ…」
いい機会だし、ちょっとVPNを試してみようか。
そう思い立ち、VPNを契約して、日本の動画配信サービスを使ってみることにした。
今回はVPN初心者の僕が、VPNアプリ「NordVPN」を使って日本の動画配信サービスを使ってみたレビューをお届けしたい。
VPNってなに?
僕は6年前に初めて中国に行ったときに無料のVPNサービスをちょっと使ったくらいで、VPNに関しては完全にド素人である。なので今回は僕のような「VPNってなに?」という初心者の方に向けてお話をしていきたい。
まずVPNとは、「Virtual Private Network(仮想プライベートネットワーク)」の略で、インターネット接続とオンライン上のプライバシーを保護するサービスのことである。
最近ではネットでニュースサイトなどを見ているときに、下のような承諾画面が表示されるサイトが多いが、
そのたびに、「個人情報を収集されてる感ハンパないんですけど。なんか嫌だなぁ」と感じる人も多いのではないだろうか。
VPNは、このような閲覧履歴をはじめとした様々なオンライン上での個人情報を完全に保護しながらインターネットに接続することができるというものなのである。
通信の暗号化やトンネル化などのセキュリティ技術を駆使し、安全を確保しつつインターネット接続ができるので、テレワーク時にVPNの使用を推奨する企業も増えているという。
もう少しVPNの仕組みについて知りたいという方は、以下の動画が分かりやすい。
安全にインターネットにアクセスできることはわかった。
それではVPNを使用することで、ほかにはどんなことができるのだろうか?
VPNを使う3つのメリット
VPNを使うメリットは様々あるようだが、僕がVPNを使いたいと思うきっかけになった3つのメリットをご紹介しよう。
①海外から日本の動画配信サービスが見られる
我々海外在住者がインターネットを利用する上で不便に感じることのトップが、「日本の動画配信サービスを利用できない」ということではないだろうか。
Netflixの日本国内向けコンテンツやHulu、AbemaTV、NHKオンデマンド、GYAO、Tverなど、ことごとく海外からはブロックされ、見ることができない。
これは「映像のコンテンツ提供元が日本国外への配信を許可していないため」という著作権の問題。海外からのアクセスはブロックされてしまうのだ。
国内からのアクセスと海外からのアクセスをどう区別しているのかというと、それは「IPアドレス=ネット上の住所」である。海外からでも日本国内のIPアドレスを使ってアクセスすれば動画配信サービスが見られることになるが、それを可能にするのがVPNなのだ。
VPNを使えば、海外のIPアドレスを日本のIPアドレスに書き換えることができるので、日本の動画配信サービスからのブロックを回避できる。
実際にVPNアプリを使って日本の動画配信サービスを利用してみたので、後ほど詳しく解説したい。
②中国からグーグルやLINEが使える
中国ではグレートファイヤーウォール(金盾)と呼ばれるネットに関する規制があり、グーグルやFacebook、ツイッター、LINEなどがブロックされ、使うことができない。もはや我々にとってライフラインとも言うべきこれらのツールが使えないのは死活問題であり、中国への旅行をためらう理由にもなっている。
だが、これも①と同じ理屈でIPアドレスを中国国外からのアクセスに書き換えることで、使えるようになるのだ。
事前にVPNアプリをインストールしておけば、中国国内でも何不自由なくグーグルやLINEが使えるので、中国旅行も恐れるに足りない。
脱線するが、一昨年のソンクラーン休暇に訪れた四川省の成都が素晴らしく良かったので、コロナが終息したらすぐに再訪したいと考えている。
中国に対してなんとなくネガティブなイメージを持っている人は騙されたと思って、ぜひ一度、成都を訪れてみてほしい。中国旅行の前にはVPNの契約をお忘れなく。
③フリーWi-Fiを安全に利用できる
コロナ禍以降、タイでもテレワークを推奨する企業が増えたが、カフェやコワーキングスペースといったオフィス以外のインターネット環境、つまりフリーWi-Fiを使ったインターネット接続はデータ漏洩やアカウント乗っ取りの危険性をはらんでいる。
フリーWi-Fiを使用する場合でもVPNを使用することで、プライバシーを確保しながら安全にインターネットにアクセスできるのである。
デジタルノマドなどオフィスを持たず外で仕事をすることが多い人にとっては、VPNの使用は常識だという。テレワークでオフィス以外からインターネットに接続するならVPNは必須、という時代になるかもしれない。
VPNを使ってどんなことができるのか?についてはなんとなくご理解いただけたと思う。VPNを使ってみたいという人のために、僕が契約したVPNアプリ「NordVPN」をご紹介しよう。
人気No.1のVPNアプリ「NordVPN」
VPNサービスはそれこそ無数にあるようなので、素人にはどれを使えばいいのかさっぱりわからない。そこでまずは、「VPN おすすめ」とググり、いくつか比較サイトをチェック。多くのサイトで一番人気とされていたのが、「NordVPN(ノールVPN)」だった。
人気の理由はざっと以下が挙げられている。
- 価格が最安
- 日本語対応
- セキュリティが強固
- 30日返金保証
- 利用者のログを保存しない
- 1アカウントで6台の端末を接続可能
ググった結果だけ見ても「NordVPN」を契約してもいいかなと思ったが、念のためデジタルノマド歴が長くVPNに詳しい友人に「NordVPN」の評価を聞いてみることにした。
友人曰く、「NordVPN」のメリット・デメリットは以下のとおり。
価格が安い
- メリット:2年契約の場合、ダントツで安くて、月で計算すると390円です。
(タイだとスタバのアイスコーヒーを一回我慢すると、月々のサービス料が賄えるって言ったら分かりやすいですかね。笑)
- デメリット:他のVPNに比べると、単月プランの料金は安くもなく高くもないです。
日本語対応
- メリット:ウェブサイト、アプリ(ただし一部英語のみ)は日本語対応していて使いやすいです。
- デメリット:カスタマーサービスにネイティブの日本語話者がいないようなので、あくまで翻訳ツールでの日本語対応。完璧な日本語対応ではありません。
30日間返金保証
- メリット:以前、試しに1ヶ月使用して返金申請をしたのですが、スムーズに返金できました。
- デメリット:英語があまり得意ではない知り合いは、解約するのに苦労したと言っていました。
1アカウントで6台の端末をVPNに接続できる
- メリット:自分のパソコン、スマホ、タブレットだけでなく、家族や友達、仕事仲間とアカウントをシェアできるので便利です。
ワンクリックで簡単接続
- メリット:NordVPNのアプリのインターフェースは、他のVPNに比べるとシンプルで分かりやすいと思いました。ボタンを押すだけで、ユーザーに一番最適なVPNサーバーに繋いでくれるQuick connectが特に使いやすいです。
接続の速さ
- メリット:以前無料のVPNを使っていたことがあるのですが、それに比べると圧倒的にスピードが速いです。
- デメリット:VPNを繋ぎながらテレビ通話をすると、少し接続が遅くなる印象を受けました。なので、私は普段から常にオンにするのではなく、必要な時にVPNに繋いでいます。
ここまで詳しく教えてくれた友人に感謝!
やはり友人のおすすめが一番安心。「NordVPN」を契約することにした。
「NordVPN」を契約するなら公式サイトからがベター
参照:https://nordvpn.com/ja/pricing/
「NordVPN」を契約する上でご注意いただきたいのが、スマホアプリから契約するのではなく、インターネットのブラウザから「NordVPN」の公式サイトにアクセスし、契約するほうが安いという点。正確に言うと、最安の2年契約プランがスマホアプリからでは契約できない。
これは「NordVPN」に限らずほとんどのウェブサービスで同じだが、アプリから契約するよりもウェブサイトから契約するほうが安いプランが選択できる場合が多い。
1年契約でいいという方はスマホアプリから契約しても問題ない。
僕は公式サイトから契約した。公式サイトで契約するついでにアカウントも作成しておこう。
「NordVPN」ではPC(Mac、Windows、Linux)、スマホ(iOS、Android)、タブレットのいずれからでも利用できるが、今回はスマホ(iPhone)でのレビューをお届けしたい。
「NordVPN」の使い方
ログイン画面
VPNを使うのが初めてという方もどうかご安心を。NordVPNの使い方はめちゃくちゃ簡単である。
最初の接続時に表示される「VPN構成の追加」を「許可」。
あとは接続したい国(今回は日本)を選択し、「QUICK CONNECT」で接続。接続が成功すると、上部に「VPN」の文字が表示される。
VPN接続を終了する際は、「接続解除」をすればワンクリックで終了する。
それでは日本の動画配信サービスがちゃんと見られるのか?今回は以下5つの動画配信サービスおよび日本国内向けコンテンツが見られるか試してみた。
- Netflix
- NHKオンデマンド
- TVer
- GYAO!
- AbemaTV
「NordVPN」で日本の動画配信サービスを見てみた
Netflix
問題なく日本国内向けのコンテンツが表示され、見ることができた。
NHKオンデマンド
NHKの良質なドキュメンタリー番組などがオンデマンドで見られるNHKオンデマンド(有料コンテンツ)。これも海外からでは見られないが、VPNを使うことで問題なく視聴することができた。
TVer
日本の民放TV番組がオンデマンドで見られるTVer。こちらも問題なく視聴することができた。
GYAO!
日本のドラマや映画などが無料で見られる動画配信サービスの老舗「GYAO!」も問題なく視聴することができた。
AbemaTV
主に若者に人気のオンデマンド動画配信サービス「AbemaTV」。有料コンテンツも多いが無料コンテンツもそれなりに充実してそうだ。こちらも問題なく視聴することができた。
「NordVPN」公式サイト
検証は以上。いずれも問題なく動画を見ることができた。
タイでは日本のテレビが見られるサービスを有料契約している人も多いと思うが、「NordVPN」なら月額3.71ドルで日本の民放テレビも見放題(TVer)。
NetflixとTVerがあれば、多くの人のTV・動画欲は満たされるのではないだろうか。
動画が見られるだけでなく、どこからでも安全にインターネットに接続できるメリットもある。
・日本の動画コンテンツが見たい
・テレワーク中、安全にインターネットを利用したい
・政府から検閲を受けているサイトを見たい
という方はぜひ一度、「NordVPN」を利用してみてはいかがだろうか。
NordVPNのインストールはこちらから。