先日お届けした、写ルンですでバンコクを撮ってみた。【プロンポン編】は、大きな反響をいただいた。普段目に映るプロンポンの街も、フィルムカメラというフィルターを通すことで、一味違う表情を見せてくれる。

「写ルンです」で撮ったレトロな雰囲気の写真は、それはそれで良いものが、やはり古き良き昔のタイの写真も見てみたい。

そこで今回は、昔のタイの写真が楽しめるツイッターアカウント、「Retro Siam(@RetroSiam)」をご紹介したい。

この記事の目次


Retro Siamで古き良きタイを見てみよう!

Retro siam

https://twitter.com/RetroSiam

「Retro Siam(@RetroSiam)」とは、昔のタイの写真だけを集めたツイッターアカウントである。写真は1900年代中盤〜1999年に撮影されたもので、バンコクや観光地の写真が中心だ。

スクンビットやシーロムなど、普段我々が暮らす街は数十年前にはどんな姿をしていたのだろうか。

Retro Siamに投稿されている膨大な写真の中から、主にバンコク都心部やサムイ島、パタヤなどの写真を中心に20枚ピックアップしてみた。

それでは行って見よう!

1959年のスクンビット通り

スクンビット通りにも路面電車が走っていたとは恥ずかしながら知らなかった。

1959年のプロンポン

プロンポンのどの辺りかは定かではないが、これはなかなか衝撃的な写真だ。全く面影が感じられない。

1976年のスクンビット・ソイ4

今ではバンコク屈指の歓楽街であるスクンビット・ソイ4。40年前は緑豊かな南国のお屋敷街という趣のある街だったようだ。

1975年のセントラル・チットロム

元祖富裕層向けデパートであるセントラル・チットロム。今は目の前の道路(プルンチット通り)にはBTSの高架が通っており、このあたりの雰囲気も大きく変わった。

1963年のエラワン祠とエラワンホテル

バンコクの一等地であるラチャプラソン交差点に位置するエラワン祠。当時はまだこの周辺も、のどかな雰囲気だったのだろうか。

1971年のデュシタニホテル

開業直後の1971年に撮影されたデュシタニホテルの写真。当時はタイ最高層の建物であり、最高級クラスのホテルでもあった。来年4月に再開発のため、解体されることが決まっている。

1953年の中華街ヤワラー

現在よりも街並みが美しく、洗練されているように感じる。

1988年のプラトゥーナム市場(ラチャプラソン通り)

全くと言っていいほど、プラトゥーナム市場周辺(ラチャプラソン通り沿い)は変わっていないように見える。

1973年のパッポン通り

パッポン通りの全盛期の頃だろうか。今に比べると昼間でも活気がありそうに見える。

1950年のシーロム通り

三輪車タクシー、路面電車、バス、歩行者が入り乱れる1950年のシーロム通り。これだけの交通量があるということは、当時最も繁華な通りだったのだろう。

1998年のカオサン通り

僕が初めてカオサンを訪れたのは2000年だったが、この写真とほぼ同じような雰囲気だった。

1982年のサイアムスクエア

車に歴史を感じるが、建物は今も変わっていない。

1946年のセンセーブ運河

バンコクが“東洋のヴェニス”と呼ばれていた頃の写真。今よりもはるかに船の数が多く、運河が生活の中心だったことがうかがえる貴重な写真だ。

巨大なムエタイの看板(1973年)

場所は定かではないが、バンコクの街なかにはこんなに巨大なムエタイの看板があったのだ。

1982年のCheap Charlies

今年、再開発による立ち退きのため、惜しまれながら閉店したスクンビット・ソイ11にあったバー「Cheap Charlies」。

1974年に撮影されたチェンマイの山岳民族

今でも彼らは変わらずに民族衣装に身を包んでいる。

1980年のパタヤ・ウォーキングストリート

“世界一卑猥なビーチ”という異名(汚名?)を持つパタヤビーチ。パタヤ一の歓楽街であるウォーキングストリートも、今より健全な雰囲気に見えるのは気のせいだろうか。

1980年のサムイ島チャウエンビーチ

本格的に開発が始まる前のサムイ島チャウエンビーチの写真。オンザビーチのバンガローは、ろくに電気も通っておらず、当時はヒッピーやバックパッカーのたまり場だったという。

1977年のサムイ島ラマイビーチ

チャウエンビーチの南に位置するラマイビーチ。今ではサムイ島でも賑やかなビーチに数えられるが、1977年は鄙びた漁村という雰囲気。

1950年のバンコク都心部の冠水

1950年に撮影された大雨で冠水したバンコクの様子。約70年経っても大雨で冠水することは変わっていない。

以上、Retro Siamから厳選した20枚の写真をご紹介した。あと10年もすれば、今の光景も懐かしく映るのだろう。

東南アジアの各都市は急ピッチで開発が進んでいる。バンコク都心部も再開発計画が目白押しであり、今後5〜10年というスパンでも大きく変化するだろう。

今のこの街の姿をできるだけ写真に収めておきたいと思う。

もっと昔の写真を見たいという方は、下記の記事をぜびご覧いただきたい。