先日、知人がパタヤ郊外にあるという古い市場の写真をFacebookにアップしていた。市場には風情ある木造家屋が並び、頭上には赤い提灯が吊り下げられている。通りにはチャイナドレスを来た人々が行き交い、まるで昔の中国を見ているような光景にとても興味をそそられた。
どうやらその市場は、「Ban Chak Ngaeo(バーン・チャック・ンゲーオ)」と呼ばれているもののようだ。
ググってみてもほとんど情報はない。パタヤビーチからは少し距離があるが、これは行ってみたいと思い、先週末パタヤに行ってきた。
Ban Chak Ngaeoへの道のり
「Ban Chak Ngaeo」は、パタヤの南、フェニックスゴールドゴルフ&カントリークラブの近くにある。パタヤビーチからは約20㎞、車で30分ほどの距離にあり、足を確保しなければ気軽に訪れることが出来る場所ではなさそうだ。
今回は、パタヤビーチからバイクをレンタルして向かうことにした。レンタルバイクの料金は、150B〜/24H。
まずはパタヤビーチからスクンビット通りに出て、しばらく南下する。途中、スクンビット通りから東に折れ、ひたすら進む。Ban Chak Ngaeoが近づくにつれ、あたりには下の写真のような南国のまったりとした景色が広がる。
南の島に来ているような景色
どうやらここがBan Chak Ngaeoのようだ。
知人がFacebookにアップしていた写真と同じ場所に間違いない。早速、通りを歩いてみよう。
中華系タイ人たちの百年市場 Ban Chak Ngaeo
歴史を感じさせる木造家屋が並ぶ通りの両脇には屋台が出ており、売り子のほとんどはチャイナドレスを着ている。
売られているものは中華系タイ料理や、中華風の雑貨などで、特に物珍しいものはないが、適当に冷やかしながら通りをゆく。来ている観光客はタイ人ばかりで、外国人は数えるほどしかいなかった。
歴史を感じる木造家屋
味のある食堂
せっかくなので一軒のお店で、店主に話を聞いてみた。
100年以上前から続く商店の店主へインタビュー
ー かなり古そうな家ですが、何年前からここで暮らしているんですか?
店主:私のおばあちゃんの時代に中国からここに移住してきたの。もう100年前くらいかしら。
ー 100年! これがそのおばあちゃんですか?
店内には祖父母と両親の写真が飾られていた
店主:そうよ。このあたりに住んでいる人は、ほとんどが100年以上前に移住してきた中国人たちなのよ。昔は入植した中国人が住むことができる場所は制限されていたの。だからみなここに集まって暮らしていたのよ。
ー ではこの辺りは中華街的な感じなんですか?
店主:そう。中国人ばかりよ。もちろん今はタイ国籍だから中華系タイ人ということになるけどね。
ー ちなみに、この市場はいつからあるんですか?
店主:この市場自体は、2455年(1912年)にできたと聞いているわ。それよりも昔から人は住んでいたけどね。
ー この市場はなんと呼ぶんですか?
店主:「タラート・ジーン・ボラーン(昔の中国市場)」って呼んでるわ。
ー この市場は毎日開いているんですか?
店主:市場が開いているのは、毎週土曜日の15時〜21時だけ。週1日だけよ。またいつでも遊びに来てね。
インタビューをさせていただいた店主のお店
店主の話によると、このタラート・ジーン・ボラーンは100年以上前に入植した中国人によって作られた市場で、いわゆる百年市場と呼ばれるもののようだ。
タイ各地に百年市場はあるが、ここはまだそれほど知られていないようで観光客でごった返しているわけではない。個人的はこの中華街と百年市場を足したような独特の雰囲気は嫌いではない。
動画も撮影してきたので、ぜひご覧いただきたい。
Ban Chak NgaeoはFacebookページもあるようなので、気になった方はぜひこちらもチェックしてほしい。
このBan Chak Ngaeo、わざわざバンコクから訪れる価値があるかといえば、そうではないかもしれないが、パタヤで昼間に暇を持て余しているのであれば、行く価値はあると思う。
スクンビット通りは交通量が非常に多いので、バイクで行く方はくれぐれも運転には注意して欲しい。
Ban Chak Ngaeo(タラート・ジーン・ボラーン)
- チョンブリー県フアイヤーイ区
- 毎週土曜日 15時〜21時
- Facebook:https://www.facebook.com/chakngeaw
それではまた!