先週、宿泊予約サイト・Airbnb(エアビーアンドビー)が、2015年にAirbnbを利用した世界の宿泊客4,000万人以上の旅行動向の分析を元に人気が急上昇した地域を選定し「2016年に訪れるべき世界の16地域」を発表した。1位は大阪市中央区、2位にはなんと、「バンコク・バンランプー」がランクインした。
詳しくは以下の記事を参照してほしい。
Airbnbが「2016年に訪れるべき世界の16地域」を発表 1位は大阪市中央区 | Fashionsnap.com
今年訪れるべき地域に共通するテーマとして、路上アート、ローカルフード、その土地ならではの野外体験やショッピングを重要なキーワードに設定。大阪市中央区は大阪城をはじめとする歴史的な遺産、活気ある商店街や食い倒れといった地元ならではの体験が、旅行者の関心を集めているという。
http://www.fashionsnap.com/news/2016-01-09/airbnb-2016placestogo/
ご覧のようなテーマに基づき選定された16のエリアは以下の通りだ。
- 1. 大阪、中央区(日本) – 7000%増
- 2. バンコク、バンランプー(タイ) – 1230%増
- 3. クアラルンプール、ブリックフィールズ(マレーシア) – 1200%増
- 4. ボルドー、 カピュサン(フランス)- 960%増
- 5. アテネ、コウカキ(ギリシャ) – 800%増
- 6. セビリア、トリアナ(スペイン)- 770%増
- 7. ハンブルク、ハンマーブローク(ドイツ) – 415%増
- 8. オアフ島、カネオヘ(米国) – 320%増
- 9. フォルタレザ、メイレーレス(ブラジル)- 285%増
- 10. メキシコシティ、ローマ・スール(メキシコ)- 275%増
- 11. ダラス、オークローン(米国)- 260%増
- 12. ジョージア州アトランタ、ポンシー=ハイランド(米国)- 240%増
- 13. ブダペスト、第7地区(ハンガリー)- 145%増
- 14. バリ島、ブキット半島(インドネシア)- 130%増
- 15. メルボルン、リッチモンド(オーストラリア) – 126%増
- 16. ブエノスアイレス、コンスティトゥシオン(アルゼンチン)- 125%増
※パーセンテージは、Airbnbに登録のあるリスティング(物件)に滞在した2014年対2015年ゲスト数の成長率を指す。
バンランプーとは、あまり馴染みのあるエリアではないが、どこにあるのだろうか?
バンランプーってどこ?
「バンランプー」と聞いてピンと来る方はそう多くはないと思うが、バンランプーとは、バンコク・プラナコン区、バックパッカーの聖地・カオサン通り北側にある衣料品市場「バンランプー市場」を中心とした旧市街北側のエリアのことだろう。(広義のバンランプーエリアは旧市街(ラッタナーコーシン島)全体を指すこともあるようだ)
Soi Kraisiを中心に、Thanon TaniからPhra Sumen Rd.,にかけての一体は、午前中から夕方まで衣料品の市場となる。
Soi Kraisi
おみやげで人気のTシャツは99B均一。
ご覧のとおり、売られている衣料品は、ローカル向けのものばかりでわざわざ都心部から買いに来るほどのものでもない。カオサン通りの屋台で売っている服のほうが外国人好みのものが多く、価格も小売であればそれほど大差はない。
ただ、完全に観光地化されローカル感やタイらしさを味わうことができなくなったカオサン通りに比べ、このバンランプー市場ではタイの庶民の生活ぶりを垣間見ることができる。
そういった面で言えば旅行者には魅力あるエリアかもしれない。
バンランプーの見どころは、もちろんこの市場だけではない。
プミポン国王も修行された格式高い寺院 ワット・ボウォーンニヴェート
Wat Bowonniwet(ワット・ボウォーンニヴェート)
Soi Kraisiの向かい側には、第一級王室寺院「ワット・ボウォーンニヴェート(ラーチャウォーラウィハーン)」がある。
ワット・ボウォーンニヴェートは、1826年にラーマ3世により建立され、後のラーマ4世が興した戒律を厳格に守ることで知られる宗派・タマユットニカーイ派の総本山である。
ワット・ボウォーンニヴェートは、王に即位する王子が出家修行する寺院であり、ラーマ5世から現国王のラーマ9世(プミポン国王)まで、歴代の王がここで出家修行された。
本堂には、古代チェンセーン王朝から受け継がれた黄金の仏像が祀られ、多くのタイ人参拝客で賑わっている。
本堂の黄金仏
本堂や礼拝堂の仏像だけでなく、壁画や彫刻も素晴らしく、これぞ「バンコク様式(ラッタナーコーシン様式)」という豪華な装飾が施され、一見の価値がある。
中国風の美しい破風
黄金に輝く巨大な仏塔
ワット・ボウォーンニヴェートについては、タイ政府観光庁のサイトも詳しい。
バンランプーエリアの街歩きの際には、ぜひこのワット・ボウォーンニヴェートも訪れてみてほしい。
airbnbの世界で訪れるべき地域の第2位にランクインしたのに、バンランプーの見どころはローカル向け衣料品市場と寺院だけなのかというと、そんなわけがない。衣料品市場は、わざわざ買いに来る程でもないが、バンランプーには、わざわざ食べに来たくなる絶品のタイ飯屋台が二軒あるのだ。
激旨!タイ食堂とのコラボ企画第2弾 わざわざ食べに来たくなるバンランプーの絶品タイ飯屋台2選!
さて、ここからは、開設からわずか6ヶ月で月間12万PVに到達し、目下人気急上昇中のタイ飯ブログ「激旨!タイ食堂」とのコラボ企画第2弾!をお届けしたい。
第1弾企画は以下より。
夜のワット・ポーと旧市街の行列ができるバミー屋台に行ってきた。| YINDEED MAGAZINE
【コラボ企画】夜のワットポー&激旨クイッティアオ ツアー!| 激旨!タイ食堂
エビ味噌が、これでもか!と溶け出したトムヤムクン
スクンビットからでもわざわざ食べに来たくなる二軒の絶品のタイ飯屋台。
まず一軒目は、トムヤムクン。
バンランプーのど真ん中ともいえるロケーションに、屋台が連なる一角がある。数軒の屋台があるが、絶品のトムヤムクンを出すのがこの屋台だ。
店名もズバリ、「トムヤムクン・バンランプー(ต้มยำกุ้ง บางลำภู)」。
ここのトムヤムクンの最大の特徴は、これでもかというくらいたっぷりのエビ味噌がスープに溶けだしていることだ。
エビ味噌たっぷりのトムヤムクン(100B)
バンコク在住5年目になるが、これだけエビの旨味が凝縮されたトムヤムクンを食べたのはここが初めてだった。衝撃的とも言えるほど旨い。「アロイ・マーク!」を通り越して「アロイ・マックス!」と言いたくなるほどの味だ。
このトムヤムクンについては、激旨!タイ食堂の以下の記事で詳しく紹介されているので、ぜひお読みいただきたい。
「ROCKET NEWS 24」で取り上げられたカオサン近くの絶品トムヤムグン | 激旨!タイ食堂
- 店名:トムヤムクン・バンランプー
- 営業時間:9時〜20時 月曜休み
- 場所:Soi Kraisi沿いの大きな立体駐車場前
絶品のタイ飯屋台の二軒目は、「スキ」屋台。
激旨!タイ食堂によるこの「スキ屋台」の取材記事は以下より。
カオサン至近で激旨な「スキー鍋」をつつく! | 激旨!タイ食堂
鉄板でグツグツ煮こまれた絶品のスキ・ヘーン!
続いて二軒目は、カオサン通りの一本北側にあるランブトリー通り近くにある「スキ・ヘーン(汁なしスキ)」屋台だ。このスキ屋台の最大の特徴は、この鉄板で供するスキ・ヘーン。鉄板でスキを供するのは、かなり珍しいのではないだろうか。
これはぜひ、動画でご覧いただきたい。
いかがだろうか。
この様子を見せられたら食べないわけにはいかない。
夜19時の開店と同時にいつも満席になり、たちまち行列を作るほど人気の屋台だ。
手前にある緑の看板の屋台が鉄板スキ
我々が訪れたのは、日曜日の19時半頃。すでに数人の行列ができていたが、待つこと数分で席に通された。
メニューは、野菜のみ(40B)チキン or 豚(50B)、シーフード(60B)の4種類。
シーフードを注文し、待つこと約10分。熱々の鉄板で、スキが運ばれてきた。
熱々のスキ・ヘーン(シーフード・60B)
ナムチム(タレ)が、ピリ辛で旨い
通常、スキのナムチムは、酸味が強くクセがあるものが多いのだが、ここのナムチムは、ピリ辛でまるで焼肉のタレのような甘みもあり、日本人好みの味付けだ。
冷めない内に早速、一口。
スキ特有の酸味はまったくと言っていいほどない。野菜、海鮮、溶き卵のほのかな甘味とナムチムの辛味が絶妙のバランスで、「旨い!」の一言。
鉄板で供されることで、味覚だけでなく視覚、聴覚も刺激され、さらに美味しく感じるのだろう。
酸味の効いたスキが好みの方にはおすすめできないが、酸味が苦手な方には、ぜひおすすめしたいスキ・ヘーンだ。
- 店名:ジュウ・スキ・ガタローン จิว สุกี้กะทะร้อน
- 営業時間:19時〜翌3時 月曜休み
- 住所:ランブトリー通り交差点 セブンイレブン前
甘味屋台も充実
このスキ・ヘーン屋台の一角は、夜には大屋台街になる。クレープやタイスイーツ、フルーツシェイクの屋台もあるので、食後の甘味までここ一箇所で楽しめる。
甘味屋台
フルーツシェイク屋台
満腹になった後は、カオサン通りやプラスメン通りのバーに繰り出すのもいいだろう。現在、ハイシーズン真っ最中のバンコクは、毎晩多くの外国人観光客やタイの若者たちで賑わっている。
ぜひ、この週末にでもバンランプーを訪れてみてはいかがだろうか。
それではまた!