ushirogata.comのガタさんとのコラボ企画でお届けしている『バイクで駆け抜けるチェンマイ&チェンライへの旅 Supported by エアアジア&タイ政府観光庁』。
第1〜3話は下記より。
ミャンマーと国境を接するタイ最北の街、メーサイにたどり着いたところで三日目は終わった。
三泊四日の旅、いよいよ最終回となる今回の旅程は以下の通り。
この記事の目次
- 4日目のルート
- Doi Tungプロジェクトの本部、メーファールアン
- 山頂の寺院、ワット・プラタート・ドイトゥン
- アカ族の村にあるカフェ、Pha Hi Village Coffee
- タイ最北端の街、メーサイの国境市場
- ゴールデントライアングルへGO!
- 黄金の三角地帯を見下ろすワット・プラタート・プーカオへ
- 古代遺跡が点在するメコン川沿いの古都チェンセーン
- 巨大な仏塔がインパクト大! ワット・プラタート・チェディルアン
- チェンセーン随一の保存状態! ワット・パーサック遺跡公園
- ラオスを見渡すパノラマ寺院、ワット・プラタート・パンガオ・チェンセーン
- チェンセン観光は一泊がオススメ!
- チェンライでカオソーイと言えばここ! ポージャイ
- ド派手なインスタ映え寺、ブルーテンプル
- 最後の北タイ料理はゲーンハンレー
- 北タイの旅を終えて
4日目のルート
- メーサイ〜ドイトゥン〜少数民族の村にある絶景カフェ〜メーサイ〜ゴールデントライアングル〜チェンセーン〜チェンライ(近郊紹介)
まずは標高1389mの山の頂にある寺院「ワット・プラタート・ドイトゥン」に参拝。そのままミャンマー国境沿いの山道を走り、少数民族の村にある絶景カフェへ。
一旦、メーサイに戻り、国境市場を散策し、チェンライ東部最大の見どころであるゴールデントライアングルと古代遺跡チェンセーンへ。時間があればメコン川からラオスを望む絶景寺院に立ち寄り、最終目的地のチェンライ市街へ。
この晩にバンコク行きの飛行機に乗るとは思えないほど、みっちりのスケジュール。(笑)
それでは最終日の旅行記をどうぞ!
ガタさんの旅行記最終話は下記より。
Doi Tungプロジェクトの本部、メーファールアン
メーファールアン
3月26日(月)朝6時、まだ夜が明け切らぬ朝もやの中、ドイトゥンを目指し出発。
しばらく国道1号線を南下し、途中から山道へ。3月末とは言え、さすがに早朝の山は肌寒い。
寒さに震えながらバイクを走らせ、1時間ほどでドイトゥンに到着。
托鉢に出会えるのも早朝の楽しみ
ドイトゥンとは山の名前であるが、この山には大きく2つの見どころがある。
ひとつは、故シーナカリン前皇太后による麻薬撲滅及び山岳民族の支援を目的とした「Doi Tungプロジェクト」の本部が置かれているメーファールアン(ドイトゥン・パレス)。
もうひとつは、ドイトゥン山に頂にある仏陀の毛髪を収めたと伝えられる寺院、「ワット・プラタート・ドイトゥン」だ。
Doi Tungブランドのコーヒーとナッツ
僕はDoi Tungのコーヒーとマカダミアナッツが好きでバンコクでよく買っている。ここでももちろんそのセットを注文した。
カフェ以外に雑貨屋やブティックもある
山頂の寺院、ワット・プラタート・ドイトゥン
本場のDoi Tungコーヒーに満足し、山頂のワット・プラタート・ドイトゥンを目指し、バイクで急な山道を駆け上がる。
メーファールアンから40分ほど(意外に遠かった…)で、ワット・プラタート・ドイトゥンに到着。
意外にこじんまりとしているが、美しいランナー様式の寺院だ。
本堂の後ろに小さいながらも異様な存在感を放つ二基の黄金の仏塔があった。
仏塔は「女人禁制」と書かかれている。
ここには本物の仏陀の毛髪が収められているのだろう。
山頂の寺院ということでViewポイントもあったが、あいにくガスに視界が遮られていた。
それでもプラタートと名がつく寺院に外れはない。
ワット・プラタート・ドイトゥンに参拝し、また確信を深めたのだった。
アカ族の村にあるカフェ、Pha Hi Village Coffee
Pha Hi Village
ドイトゥンから山の稜線を走る県道1149号線を北上する。
左はミャンマー、右はタイ。二カ国のほぼ国境上を走ることができる。
9時、数十世帯のアカ族が暮らすPha Hi村に到着。
お目当ては村を一望するパノラマカフェ、Pha Hi Village Coffeeだ。
いかがだろうか、このパノラマ!
ドイゥーンからほど近いPaaHee村の絶景カフェに来た。アカ族が数十世帯暮らす風光明媚な小さな村。
このカフェでは、この村で栽培し、焙煎したオーガニックコーヒーを飲める。
ホームステイで泊まれるので次回はゆっくりと滞在したい。MAP Pha Hee Village Coffeehttps://t.co/MlcXihSCJL pic.twitter.com/o1tl6qj5Xk
— Naoya Akashi@バンコク (@naoya_bkk) 2018年3月26日
注意して見てみると、そこかしこにコーヒーの木が植えられている。
どうやらこの村はコーヒー栽培が主産業で、山の斜面を利用してコーヒーを栽培しているという。
村に植えられていたコーヒーの木
今回の旅では、ドイアンカーンとドイトゥンでも現地産のオーガニックコーヒーを飲んだが、ここが一番美味しかった。
Pha Hee Coffee Guest house
Pha Hee Coffee Guest house
このカフェの下は宿泊施設が併設されており、泊まることもできる。
一泊1,400Bと山奥の村にしてはそこそこの料金だが、何物にも代えがたい経験を得られるはず。
タイ最北端の街、メーサイの国境市場
タイ最北端の碑
11時半頃にメーサイの街に戻り、一応ここまで来たんだしと、タイ最北端の碑へと足を運ぶ。
目の前を流れるわずか幅20mほどの小さな川。その向こう岸がミャンマー、タチレクの街だ。
ミャンマーとの国境にかかる橋
今回タチレクには入らないが、あなたがここを訪れることがあればぜひミャンマーに入国してみてほしい。
この国境はノービザでも日帰りなら入国可能だ。(入国料として500Bまたは10USドルが必要)
昨年11月にタチレクを訪れた際の写真を貼っておこう。
ミャンマーへ入国(2017年11月撮影)
タチレクの国境市場(2017年11月撮影)
タチレク国境市場(2017年11月撮影)
国境市場の規模はタチレクよりもメーサイのほうが遥かに大きい。
メーサイ国境市場
市場にはミャンマー経由で入ってきたメイドインチャイナの品々が並ぶ。
よくこれで商売が成り立つなと心配になるほど破壊的な安さの商品が多い。
店員の多くはミャンマー人
チェンライに来た時の楽しみにしているのが、コレ。
そう、アボカド。
チェンライの市場ではミャンマー産のアボカドが売られているのだが、とにかくデカくて安い!
手よりも大きなアボカドが、50B/kgと激安(3つで50B)
近くの食堂で醤油をもらいそのまま刺身で!
普通に美味しいので、アボカド好きの方はチェンライに来たらぜひトライしてほしい。
靴下やらスマホアクセサリーやらを買い、市場散策に満足したところで、宿をチェックアウト。
ガオラオ(臓物スープ)で腹ごしらえを済ませ、メコン川沿いのゴールデントライアングルを目指し、出発!
メーサイ国境ともお別れ
ゴールデントライアングルへGO!
ゴールデントライアングルの碑
メーサイの街からわずか30分でゴールデントライアングルに到着。
ゴールデントライアングルって何?という方はほとんどいないと思うが、念のため説明しておこう。
ミャンマー、ラオス、そしてタイの3国が国境を接している、メコン川とルアック川との合流点。かつて世界最大のケシ栽培地帯として、ゴールデン・トライアングル(黄金の三角地帯)と呼ばれた地域です。
出典:タイ政府観光庁
かつて世界最大の麻薬供給源と呼ばれたゴールデントライアングルであるが、ロイヤルプロジェクトを始めとした王室による対策やタクシン元首相による麻薬撲滅戦争が奏功し、現在はすっかり安全な観光地に生まれ変わった。
手前がタイ、真ん中がミャンマー、右がラオス
よくSNSでも見かけるゴールデントライアングルの記念碑は、川沿いのゴールデントライアングル・パークとゴールデントライアングルを見下ろす寺院、ワット・プラタート・プーカオの2箇所に置かれている。
後者のほうが観光客が少ないので、ゆっくり撮影をしたい人にはワット・プラタート・プーカオのほうがおすすめである。
ゴールデントライアングルを山の上のお寺から望む。
MAP Wat Pra That Pukhaohttps://t.co/wXfGfDwb8a pic.twitter.com/vsCnPPHpbq
— Naoya Akashi@バンコク (@naoya_bkk) 2018年3月26日
黄金の三角地帯を見下ろすワット・プラタート・プーカオへ
この旅5度目のワット・プラタート。
どんな寺なのか、期待が高まる。
お寺というより朽ち果てた遺跡という雰囲気。
8世紀中頃の建立と伝えられているが、その成り立ちは詳しく分かっていないようだ。
古代遺跡が点在するメコン川沿いの古都チェンセーン
メコン川の向こうはラオス
ゴールデントライアングルからメコン川沿いを南下すること20分、チェンセーンの街に到着。
チェンセーンはランナー王朝を築いたメンラーイ王の出身地であり、ランナー王朝で最初の都が置かれた街でもある。
ただメコンを眺める贅沢なひと時
メコン川周辺にランナー王朝第3代目のセーンプー王によって建てられた寺院遺跡が点在し、アユタヤやスコータイに似た雰囲気がある。
すべての遺跡を回る時間はないので、保存状態が良い2つの遺跡を見ていくことにした。
巨大な仏塔がインパクト大! ワット・プラタート・チェディルアン
ひとつめは、チェンセーン最大の仏塔を持つ寺院、ワット・プラタート・チェディルアン。
なんとその高さは88mにも及ぶというから驚きだ。
八角形の底が上に伸びるに丸い鐘になる独特のスタイルは、チェンセーン様式の仏塔の見本になったと言わている。
ワット・プラタート・チェディルアンのご本尊
これでこの旅6度目のワット・プラタート。
ただ大きいだけなく、苔むした雰囲気もソソる。
チェンセーンに来たら必ず訪れるべき観光地の筆頭だ。
チェンセーン随一の保存状態! ワット・パーサック遺跡公園
チェディルアンからすぐのところにチェンセーン最大の遺跡公園、ワット・パーサックがある。
約25万㎡の敷地内は300本のチーク林と22の遺跡が存在し、その規模には驚かされる。
一番の見どころは、高さ12.5m×幅8mの仏塔だ。
チェンセーンの遺跡には崩れかけのものも多く、決して保存状態が良いとは言えない。
そんな中、この仏塔の保存状態は特筆すべきものがある。仏塔に安置されている仏像やレリーフがこれほど美しく残されているのはチェンセーンではここだけだろう。
チェンセーンに来たら、ぜひこのワット・パーサック遺跡公園もお見逃しなく。
ワット・パーサック遺跡公園は周辺の雰囲気も◎
ラオスを見渡すパノラマ寺院、ワット・プラタート・パンガオ・チェンセーン
チェンセンのメコン川沿いの道は緑が多くて気持ちが良い
チェンセーンを発ち、チェンライ市内に向かう前にもう一つだけ行きたい寺があった。
それはメコン川とラオスを一望する絶景寺院、ワット・プラタート・パンガオ・チェンセーン(Phra That Phangao Chiang saen)だ。
チェンセーンの街から県道1290線を南下すること20分、絶景寺院に到着。
眼下にはメコン川と対岸のラオスを一望するパノラマビューが広がる。
メコンの対岸はラオス
ゴールデントライアングルと同じような景観だが、ミャンマーは見えない。
ちなにここもワット・プラタート。
プラタートが付く寺は、小高い丘や山の上にあり、景色が良い寺が多い。
頂上にある仏塔
チェンセン観光は一泊がオススメ!
メコン川に宿を取りたい
ご覧のとおり、チェンセンにはゴールデントライアングルや古代遺跡、そしてメコン川と見どころが多い。
日帰りではなく泊りがけでの観光がおすすめだ。
メコン川沿いの歩道は夜には屋台街になる
メコン川沿いにある「Pak Ping Rim Khong」というB&Bは、雰囲気が良くロケーションも申し分ない。
チェンセーンではこのあたりに宿を取れば不便はないだろう。
チェンライでカオソーイと言えばここ! ポージャイ
チェンライ市街のランドマーク、時計塔(ホーナリカー)
ようやくチェンライ市街に入り、この旅も2軒のレストランとブルーテンプルを残すだけとなった。
チェンマイで、この旅一食目に食べた北タイ料理カオソーイ。ぜひチェンライでも美味しいカオソーイが食べたいと思い調べたところ、ダントツの一番人気だったのが「ポージャイ」だ。
ポージャイ
チェンマイ市街のシンボル、時計台から歩いてすぐという好立地でナイトマーケットからも徒歩圏内。
今日は朝食にガオラオを食べてから何も口にしていない。
カオソーイ・ガイ(チキン)とサイウア(ハーブ入りソーセージ)を注文し、料理が運ばれてくるのを一日千秋の思いで待つ。
幸運なことにすぐにカオソーイが運ばれてきた。
早速、一口食べようと丼を受け取ると、そこにはこれまでに見たことがない白濁スープのカオソーイがあった。
「いかにもココナッツミルクが多めで甘そうだなぁ…」
甘いカオソーイは好みではない。
まったく期待せずに一口啜ると、良い意味で裏切られた。
甘すぎず、辛すぎず、絶妙なバランスの味わい。
こんなに旨いカオソーイは久しぶりだ。チェンマイで食べたカオソーイ・メーサイよりこちらのほうが好み。
店主のジャンジラーさんが26歳に時に開業し、今年創業40年を迎えた。
当初はお惣菜なんかを売っていたようだが、いつからカオソーイを出すように。その味が評判を呼び、今ではカオソーイの名店として外国人にも知られるようになったという。
チェンライに来たら必ず立ち寄ってほしい、自信を持っておすすめできる一軒だ。
- 店名:ポージャイ
- 営業時間:7時〜16時
ド派手なインスタ映え寺、ブルーテンプル
Wat Rong Sua Ten
ポージャイレストランのカオソーイに感動を覚えたオヤジ二人は食後の運動をかねて、最近人気急上昇中の観光地、ブルーテンプル(Wat Rong Sua Ten)へと向かった。
このお寺自体は昔からあるが、建て替えのタイミングで全てを青に塗り替え、人気が爆発しているようだ。
チェンライを代表する観光地として知られるワット・ロンクン(通称ホワイトテンプル)にあやかったのだろうことは想像に難くない。
ホワイトテンプルことワット・ロンクン(2017年11月撮影)
静謐という言葉からは程遠く、ピンクのガネーシャで知られるチャチュンサオのワット・サマンに近いエンターテイメント寺的な雰囲気が漂っている。
青く輝く本堂内は確かに美しく、インスタ映え待ったなしという感じ。
ブルーテンプルのすぐ近くに、チェンライで一番人気のカフェ、「Chivit Thammada(チーウィット・タマダー)」がある。
ブルーテンプルとセットでぜひ訪れたい。
最後の北タイ料理はゲーンハンレー
オードブル
18時をすぎ、そろそろタイムリミットが近づいてきた。
旅の締めにふさわしい北タイ料理を食べようと、近くのレストランに入る。
ありがたいことに北タイ料理レストランで、オードブルとゲーンハンレー(北タイ風豚肉のカレー)を注文。
ゲーンハンレー
ゲーンハンレーは甘すぎてマッサマンのような味だったが、マッサマンだと思えば悪くない。
ナムプリック・ヌムは合格点。
街の中心部にあるので手軽に北タイ料理を食べたいときにはいいかもしれない。
- 店名:Phu Laeレストラン
- 営業時間:11時半~15時、17時~23時
北タイの旅を終えて
夕日に染まる時計塔
バイクのメーターを見ると、四日間の総走行距離は約800km。東京〜広島と同程度の距離を走ったことになる。
山道が多く、なかなかハードだったが、食、自然、気候、文化、歴史…北タイの魅力を存分に感じられた旅になった。
それにしても北タイは魅力が多すぎる。僕らの旅のように駆け足ではなく、ゆっくり回るべきだろう。
でも今回お気に入りの場所をいくつも見つけられたので、今度は時間をかけて回ろうと思う。
あなたにも北タイの魅力が少しでも伝わり、現地を訪れるきっかけになれば嬉しい。
ガタさん、またオジ旅やりましょう!