ushirogata.comのガタさんとのコラボ企画でお届けしている『バイクで駆け抜けるチェンマイ&チェンライへの旅 Supported by エアアジア&タイ政府観光庁』。

第1話&第2話は以下より。

 

山岳民族の街、ドイアンカーンに泊まったところで2日目は終わった。3日目となる今回の旅程は以下の通り。

この記事の目次


3日目のルート

  • ドイアンカーン(タイ初のロイヤルプロジェクト)〜茶畑(プランテーション2000)〜ファーン温泉〜タートン〜(ここからチェンライ県に突入)〜ドイメーサロン〜メーサイ(メーサイ泊)

ドイアンカーンからスタートし、ミャンマー国境沿いの山道を走り、タイ国内最大級の温泉公園であるファーン温泉、コック川沿いの風光明媚な街タートン、国民党の残党が開拓した山間の街メーサロン、そして最後はミャンマーと国境を接するタイ最北の街メーサイまで。

この旅のハイライトと言える行程

それでは三日目の旅行記をはじめよう!

ガタさんの旅行記第3話は下記より。

タイ初のロイヤルプロジェクト、Royal Agricultural station Angkhang

3月25日(日)6時半、鶏の声と寒さで目を覚ます。

朝食を取るためテラスに行くと目の前には美しい畑が広がっていた。

そうここは、「Royal Agricultural station Angkhang」というタイで一番最初に立ち上げられたロイヤルプロジェクトの敷地内。タイ王室の援助により、花や果物、野菜などの栽培を研究している施設である。

doi angkhang

こんなシチュエーションなら何を食べても旨い

元々このあたりの山岳民族は、アヘンの原料となる芥子の栽培を収入源としていたが、1969年に故プミポン前国王の命により開始されたロイヤルプロジェクトで、市場性の高い野菜や果物に転作することに成功。現在ではロイヤルプロジェクトの有機栽培の野菜や果物は市場で大きな成果を挙げているが、その走りとなったのがドイアンカーンなのだ。

doi angkhang

ホテルの敷地内でイチゴを売っていた少女。1パック50B也。

まずは花を愛でましょうということで、50Bの入園料を支払い、Royal Agricultural station Angkhangにバイクで入場。

doi angkhang

一面に広がる色とりどりの美しい花畑。

花の香に包まれていると、バンコクで荒んだ心が清められていくのを感じる。

doi angkhang

花畑Viewのモーニングコーヒー

花畑でパシャパシャと写真を取り、ドイアンカーン産だというオーガニックコーヒーをいただく。

山と花に囲まれているとコーヒー一杯でも十分に幸せを感じられる、ということが分かっただけでもここに来た価値がある。

花畑Viewのカフェ

一大パノラマの茶畑、プランテーション2000

doi angkhang

Plantation 2000

コーヒーを啜りながらグーグルマップを眺めていると、Royal Agricultural station Angkhangの敷地内を抜け、ミャンマー国境沿いをひた走り、次の目的地であるファーン温泉へと続く道を発見。

しかも途中に茶畑と国境記念碑もある極上のルートだ。

行くしかない、この道で。

 

善は急げと、花畑を早々に切り上げ、まずは茶畑「プランテーション2000」を目指し、山道をバイクで駆け上がる。

カフェから10分ほどでプランテーション2000に到着。山の斜面に広がる茶畑の美しさにしばし言葉を失う。

doi angkhang

茶畑には少数民族の土産物屋があり、ここで採れた茶を飲むこともできる。

 

朝から絶景を見て気分は一気に最高潮。

意気揚々とファーン温泉を目指して、ミャンマー国境沿いの道を爆走する。

プランテーション2000

地図上ではミャンマーに入国!

doi angkhang

地図上ではミャンマー内に位置する集落

グーグルマップを見ながら走っていると、地図上ではちょいちょいミャンマーに入国している。

左はミャンマー、右はタイ。

文字どおり二カ国を股にかけて走っている状態がしばらく続く。

doi angkhang

途中の村で出会った老婆

山岳民族の村を通り過ぎ、しばらくすると見覚えのあるゲートが…

まさか…

doi angkhang

軍人登場。

 

ち〜ん…

 

やはり、ここから先は軍が管理するエリアになり、住民以外は通れないようだ。

この旅二度目の軍による足止め。

Ban Nor – Lae The Border of Thailand & Myanmar

Ban Nor – Lae 国境

残念だが仕方がない。

国境の記念碑だけでも見ていこう。

Ban Nor – Lae The Border of Thailand & Myanmar

柵の向こうはミャンマー

国境には幾重にも有刺鉄線が張り巡らされている。迷彩色のバリケードなんかもあり、嫌でも緊張感を感じる雰囲気だ。

ふと見ると、子どもたちがバリケードの間を駆け回って遊んでいた。

Ban Nor – Lae The Border of Thailand & Myanmar

緊張感のある国境も子供にとっては良い遊び場でしかない。

いつまでもこの平和な光景が見られる国境であって欲しい。そう願わずにはいられなかった。

 

さて、気を取り直してファーン温泉を目指して出発 !

Ban Nor – Lae The Border of Thailand & Myanmar

タイ最大級の国立公園温泉、ファーン温泉

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山の稜線を走る県道1249号線

県道1249号線から国道107号線へ。

山を降り、マンゴー畑を駆け抜け、いくつか小さな村を通り過ぎると、Hot Springの案内板が現れる。

DSC_5621のコピー

ファーン温泉

国境から1時間弱でファーン温泉に到着。

ドイファーホムポック国立公園内にあるため入場料がかかる。

  • タイ人:50B
  • 外国人:300B

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間欠泉が出迎えてくれた

確かここには間欠泉があったはずだよな…とキョロキョロしながら歩いていると、いきなりブシューッ!と間欠泉が噴出! 数十mの高さに吹き上がる間欠泉は大迫力!

 

温泉といえば温泉卵でしょ! ということで売店で卵を買い、温泉卵専用のスペースに投入。風呂から上がることにはちょうどよい感じになっているはず。

fang hot spring

温泉卵が入ったカゴを投入する

ファーン温泉は、個室、露天(男女別)、足湯に分かれていて、足湯だけなら無料で入れる。

fang hot spring

小奇麗な個室が並ぶ

fang hot spring

100Bの入湯料を支払い、露天に浸かり、しばしのバスタイム。

 

ぬ、ぬるい…

 

温水プールかのようなヌルだ。多くの日本人には満足できないだろう。

タイ国内最大級の国立公園温泉と聞いていたが、期待はずれだなぁと、ふと正面を見ると足湯用の源泉掛け流し温泉池が。

fang hot spring

一段目は熱湯だった…

水着のまま上半身裸で駆け寄ってみると、いい雰囲気。

掛け流しだし、絶対こっちのほうが泉質が良さそう!と一番上の温泉池に足を突っ込むと、

 

アァァァ熱ッ!!!

 

完全に熱湯で一瞬で火傷をしてしまった…

 

それを後ろから見ていたガタさんは大爆笑。

 

「温度も確認せずにいきなり足を突っ込むのはバカでしょwww」

 

ひとつ下の温泉池は適温のようで、文字通りの大の字で気持ち良さそうに浸かっている。

fang hot spring

 注:足湯です

「こいつら足湯で何やってんだ」というタイ人からの冷たい視線を浴びながら、二人で大の字に。

fang hot spring

注:足湯です

この足湯は最高に気持ちが良かった。

わざわざ有料の露天風呂に入るより、この足湯のほうが温度も泉質も格段に良い。

fang hot spring

風呂上がりに食べた温泉卵も最高に美味しかった。

 

土管温泉、ポンアーン温泉、ファーン温泉とチェンマイ県内にある3つの温泉を訪れたが、どこの温泉もそれぞれ違った良さがあり、甲乙はつけがたい。

家族で行くなら間欠泉や温泉卵があり、一番きれいに整備されているファーン温泉がオススメかな。

ファーン温泉地図

旅情あふれるコック川沿いの街、タートン

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コック川にかかる橋

ファーン温泉を14時に発ち、1時間ほどでコック川沿いに佇む風光明媚な街、タートン(Thaton)に到着。

コック川はミャンマーに源流を持つメコン水系の川で、チェンライを横断し、チェンセーンからラオス・メコン川に合流する。タートンからボートでコック川を下り、チェンライまで行くルートもある。

今回はバイクがあるのでボートに乗ることはできないが、いつかこの区間の船旅をしてみたい。

コック川沿いにはゲストハウスが点在し、長期滞在する人も多いそうだ。

チェンマイからチェンライへの旅の中継地点として、昔から旅人の疲れを癒してきた街なのだろう。

タートンの街が一望できる王室寺院、ワット・タートン

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小高い丘の上にある寺院「ワット・タートン」は、第三級王室寺院に指定されるチェンマイでも有数の格式高い寺院である。

そして街一番のビューポイントでもあるのだ。

上から眺めると、コック川の流れと同じようにタートンの街にも緩やかな時間が流れているように見える。

頂上にはさすがは王室寺院という立派な仏塔がそびえていた。

きっとこの寺が街の人々を見守る存在なのだろう。

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ワット・タートーンMAP

国民党の残党が開拓した華人集落、メーサロン

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のどかな景色が続く県道1089号線

タートンの街を出る頃にはすでに16時になっていた。

ここから国民党の残党が開拓した街メーサロンに立ち寄り、さらにタイ最北の街メーサイまで足を伸ばさなくてならない。

カッツカツの行程だ。笑

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ドイメーサロンへと向かう県道1130号線

タートンからドイメーサロンまでは、ほぼ一本道。

県道1089号線を東進し、ついにチェンライ県に突入!

県道1130号線に入り、しばらく山道を走り、17時にメーサロンの街に到着。

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山の稜線に沿って家々が並ぶメーサロンの街

橙色に塗られた家々の軒先には紅い提灯が吊られ、いかにも華人集落という雰囲気が漂っている。

いきなりここに連れて来られたら、ここがタイとは思えないだろう。

昨年11月にもメーサロンを訪れていたので、その時の写真をいくつかお見せしたい。

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メーサロンの街並み(2017年11月に撮影)

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メーサロンの街並み(2017年11月に撮影)

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メーサロンの街並み(2017年11月に撮影)

山岳民族と地元の人々で賑わうのメーサロンの朝市。(2017年11月撮影)

絶品の雲呑麺

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雲南麵餃館

さて、今回このメーサロンに来た目的はズバリ、“雲呑麺”。

メーサロンには雲南省出身の華人が多く、わざわざ日本から食べに来る人もいるほど旨い雲呑麺がある。

それが食べられるのは街の中心に位置する雲南麵餃館。

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実はグーグルマップでは営業時間が15時までとなっていて、タートンの時点で絶望していたのだが、来てみたら普通に営業していた。

迷うことなく雲呑麺の大盛りと餃子を注文。メニューはそれしかないのだ。

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たまたま日本人男性も来店していたので話を聞いてみると、元駐在員で今はリタイアし、数ヶ月間バイクでタイを周っているのだとか。

ここの雲呑麺が大好きで、これが目的でメーサロンに来ているようなものだと言っていた。

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中国国民党とともにメーサロンに逃れて以来、70年以上守り続けてきた故郷の味。

麺もスープも餃子も全て自家製だ。

ニンニクがガツンと効いた豚骨ベースのスープは飲み干したくなるほどの味わい。

doi maesalong

餃子は10個入りで40Bと申し訳なくなるほど安い。

旅人を虜にする絶品の雲呑麺。ぜひメーサロンまで食べに来てほしい。

  • 店名:雲南麵餃館
  • 料金:雲呑麺40B(大盛り50B)、餃子40B
雲南麵餃館MAP

メーサロンの絶景茶畑、101プランテーション

101 tea plantation

101 ティープランテーション

メーサロンの街を少し下ると、この界隈で最大の茶畑「101ティープランテーション」がある。

あまり時間はないが、せっかくなのでお茶を飲んでいこうと、何種類か試飲させてもらう。

ちなみにすべてウーロン茶。

101 tea plantation

ウーロン茶を飲み比べ

値段が安いものと高いものでは明らかに渋みが違う。

これまで飲んでいたウーロン茶は何だったのかと思うほど、すっきりとした味わいで甘みもある。

チェンライはコーヒーのイメージが強いがお茶も旨い。ぜひ、チェンライに来たら茶畑を訪ねて欲しい。

昨年11月に訪れた際の青々とした美しい茶畑の動画を貼っておこう。

 

  • 101ティープランテーション
  • 営業時間:6時〜20時
101ティープランテーションMAP

ミャンマーと国境を接するタイ最北の街、メーサイ

Maesai

メーサイ国境

ドイ・メーサロンの山を下り、メーサイを目指してひたすら北上する。

お尻の皮もそろそろ限界…というところでようやく国境ゲートが見えてきた。

ちょうど日が沈み、マジックアワーを迎えた最高のタイミングで国境に到着!

クライマックス感がハンパじゃなかったので、ぜひ動画でもご覧いただきたい。

「尻の痛みに耐え、よく頑張った! 感動した!」と、ガタさんとガッチリ握手。

まだ旅は一日を残しているが、最北端のメーサイに無事たどり着けたことに安堵と満足感が湧き上がる。

宿にチェックイン後、ちょろっと国境付近を散策。

Maesai

メーサイは国境の街に特有の猥雑な活気がある

さすがにこの日は疲れきっていたので、マッサージを受けてから適当な食堂で食事を済ませ、早めの就寝。

次回はいよいよ最終日!

チェンライ東部最大の見どころ、メコン川沿いのゴールデントライアングルと古代遺跡チェンセーンへ!