チャオプラヤー川に面した五つ星ホテル「ロイヤルオーキッドシェラトン」。
創業から36年の歴史を誇るシェラトンブランドの名門ホテルであり、僕にとっては6年前に母がバンコクに遊びに来た際に泊まった思い出深いホテルだ。
先月、6年ぶりにロイヤルオーキッドシェラトンを訪れ、泊まる機会があったのだが、正直6年前よりも今のほうがこのホテルに泊まる価値は高いと感じた。
それはなぜか?
最大の理由は、チャオプラヤー川の対岸に開業したタイ最大の商業施設「アイコンサイアム」。
買い物の利便性が飛躍的に向上しただけでなく、川沿い随一の“夜景スポット”として、同ホテルの注目度が今後上昇していくことは間違いないだろう。
今回、ホテル内だけでなく、カメラ片手に周辺もくまなく散策してきた。対岸は最新の商業施設「アイコンサイアム」だが、ホテル周辺はバンコク遷都からの歴史が薫る旧市街。
新旧のバンコクを体験するには、これ以上ないロケーションだった。
ホテル周辺の街並み
次回のバンコク旅行ではどのホテルに泊まろうか、と思案している方はもちろん、我々在住者の週末トリップ先としても、このロイヤルオーキッドシェラトンをおすすめしたい。
実際に泊まって感じた僕なりのおすすめポイントを7つご紹介しよう。
おすすめポイント① アイコンサイアムが正面に開業
アイコンサイアム
昨年11月に開業したタイ最大規模の商業施設「ICONSIAM(アイコンサイアム)」。
ロイヤルオーキッドシェラトンは、アイコンサイアムの正面に位置し、ホテルからシャトルボートでダイレクトにアクセスできる。
ホテルからアイコンサイアムへのシャトルボート
川沿いには快適にショッピングができる商業施設がこれまでほとんどなく、サイアムやチットロム、スクンビットまで出向く必要があった。
だが、アイコンサイアムが開業したことで、わざわざ都心部まで足を運ばなくても買い物が楽しめるようになった。この変化は大きい。
アイコンサイアムのテラスからの眺望は必見
買い物だけでなく、川沿いのテラスから眺めるリバービューも一見の価値がある。
川沿いでこれほど開けた眺望と開放的なスペースを持つ施設は、おそらくアイコンサイアムだけだろう。
建築物としても一見の価値あり
アイコンサイアムで買い物や食事を満喫し、クタクタになったとしても、あなたのホテルは目の前。帰路を気にせず存分にアイコンサイアムを楽しんでほしい。
水上マーケットを再現した売り場もある
スクンビット在住者であれば、「アイコンサイアムは遠すぎる…」と敬遠している人が多いと思うが、この際、週末に一泊して、じっくりと回ってみてはいかがだろうか。
おすすめポイント② 安心の全室リバービュー
せっかく川沿い泊まるのに部屋からチャオプラヤー川が見えないのなら泊まる意味がない。
ホテルによってはリバービューのお部屋は料金が高め設定されていることもある。
だが、安心してほしい。
ロイヤルオーキッドシェラトンは、全室リバービュー。一番安価なグレードの「デラックスルーム」でも、もちろんリバービューである。
どれほどのビューかと言えば、こんな感じ。
宿泊した部屋は南向きでアイコンサイアムが目の前だった
南向きならアイコンサイアム、北向きならワット・アルンが見渡せる。
北向きの部屋の眺望
南向きの部屋なら夜に行われるアイコンサイアムの噴水ショーも部屋から見ることができる。
部屋からバッチリ噴水ショーが見れた
ロイヤルオーキッドシェラトンの部屋タイプについて簡単に説明しておこう。
- デラックスルーム(36㎡、5〜16階)
- プレミアデラックスルーム(36㎡、17〜24階)
- クラブデラックスルーム(36㎡、25〜28階。シェラトンクラブラウンジ利用可)
- ジュニアスイート(55㎡、シェラトンクラブラウンジ利用可)
- エグゼクティブスイート(70㎡、シェラトンクラブラウンジ利用可)
今回僕が泊まったのは、シェラトンクラブラウンジ利用可のクラブデラックスルーム。
ウェブサイトやAGODA上では「Club Deluxe, Club lounge access, Guest room, 1 King」という表記の部屋だ。
それではクラブデラックスルームの宿泊レビューをサクッとお届けしよう。
クラブデラックスルーム宿泊レビュー
ベッドは柔らかく、寝心地はお世辞抜きに良かった
僕は最上階からひとつ下の階にあたる27階の南向きの部屋に案内してもらった。
お目当ての眺望は…
夕方以降はずっとこのソファで過ごした
窓の外にはアイコンサイアムを見下ろす絶景が広がっていた。
タクシン橋の先まで見渡せる、これぞ川沿いという景色。この界隈ではほぼベストといえる眺望だろう。
27階なのでアイコンサイアムを見下ろす眺望だが、より間近に感じたい人は、あえて一番安価なタイプのデラックスルーム(5〜16階)に泊まるという選択もアリ。
ちなみに北側の部屋からの眺望はこんな感じ。
写真では見えないが、肉眼ではワット・アルンが見えた
北側のほうが高い建物が少なく、見晴らしは良い。
どちら側に泊まってもチャオプラヤー川の眺望を存分に楽しめるだろう。
大晦日のカウントダウン時はどの部屋からも花火が見えるベストロケーション。
さすがに大晦日は早い段階で予約が埋まってしまうそうなので、カウントダウン花火を部屋から見たいという方は、早めの予約が吉。
バスルームは、シャワーブースとバスタブが別々に分かれているタイプ。(全室バスタブ付き)
清潔に保たれていて、水回りにまったく古さは感じられなかった。
バスタブは身長180cmの僕でもゆったり入れるサイズ。
シャワーブースは固定と可動式の2つ。
トイレはウォシュレットではなくタイ式のウォーターガン。
クローゼットにはアイロンも完備。ドライヤーもあった。
ちなみにツインルームはダブルベッドが2台。シングルではなくダブルが2台なのは嬉しい。
さすがはシェラトンというところか。
ジュニアスイート
ジュニアスイートのベッドルーム
おすすめポイント③ インスタ映え抜群の川沿いプール
ロイヤルオーキッドシェラトンには2つのプールがある。
リバービューテラスのプールはアイコンサイアムを正面に望む、絶好のロケーション。
夜にはライトアップされたアイコンサイアムが目の前に迫り、圧巻の夜景が広がる。
男一人では若干気が引けるロマンチックなナイトプールだ。
ガーデンプール
2つ目のプールはガーデンプールと言い、よりプライベート感があるデザイン。プールを取り囲むようにトロピカルな木々が植えられ、外からの視界を遮ってくれる。
お忍び感があってこちらのプールも悪くない。
プール以外のファシリティは、テニスコート、フィットネスジム、サウナを完備。
ホテルに籠り、エクササイズに励むという過ごし方も良さそうだ。
Very Authenticなタイ料理レストラン「Thara Thong」
ディナーはホテル内のタイ料理レストラン「Thara Thong」でいただいたが、内装、料理ともに伝統的なタイを感じられる素晴らしいものだった。
見た目にも美しい料理の数々
定番のトムヤムクンは外せない
タイ伝統舞踊のショーもあり
カービングなどで見た目の美しさも追求した料理の数々は、初めてタイを訪れる方はきっと感動するだろう。
乾季の涼しい時期ならテラス席もおすすめ
川沿いのバーもいい雰囲気だった
おすすめポイント④ バンコクを象徴する景観が広がるクラブラウンジ
27階にあるクラブラウンジが利用できるのは、25階以上に泊まった者の特権。
チェックイン&チェックアウトもここで行うことができる。
クラブラウンジの営業時間とサービスは以下の通り。
- 営業時間:6時半〜22時
- 朝食:7時〜11時
- カクテルアワー:16時半〜19時半
- スナック&デザート:17時半〜19時半
クラブラウンジでの朝食
朝食はG階のレストラン「Feast」も利用できる。
クラブラウンジからは180度チャオプラヤー川を見渡せる最高の眺望。
左手にはアイコンサイアム、右手にはワット・アルン、王宮、ワット・サケットなど旧市街が広がる。
バンコクを象徴するような景観。言葉はいらない。
クラブラウンジからの夜景もため息が出るほどの美しさ
バンコクに初めて訪れる方はもちろん、リピーターの方、在住者の方、すべてのバンコクを愛する方にぜひ、この景色を捧げたい。
おすすめポイント⑤ チャオプラヤー川に浮いているかのような極楽スパ
VIPルーム
ホテル内のスパ「The Spa at Royal Orchid Sheraton」も川に面した絶好のロケーションにある。
カップル向けのメニュー「Riverside Indulgence(180分、12,000B)」では、チャオプラヤー川が目の前に広がるパノラマビューのVIPルームを利用。
映えに映えまくるバス
バラの花が浮かべられたアロマバスとチャオプラヤー川。これはバンコク最強の映えスパかもしれない。
写真撮影がはかどりすぎて、スパに来ていることを忘れてしまいそうだ。笑
足を洗うだけで気分が高まる
divanaのプロダクトを使用
おすすめポイント⑥ 歴史薫るホテル周辺散策
国鉄フアランポーン駅も徒歩圏内
ロイヤルオーキッドシェラトンは、川沿いということもありチャオプラヤー川ばかりに目が行きがちだが、ホテル周辺にも見どころは多い。
wearhouse 30
ホテルから徒歩すぐのところには、Wearhouse 30という倉庫を改装したおしゃれスポットがある。
wearhouse 30周辺にはストリートアートも多い
ホテルを出てすぐ左にあるストリートアート
最新のショッピングモール「アイコンサイアム」でのショッピングも必須だが、ぜひホテル周辺の街歩きも楽しんでほしい。
おすすめは以下の3つのエリア。
- ジャルンクルン通り
- タラートノイ
- 中華街ヤワラート
それでは見どころを簡単に紹介していこう。
ジャルンクルン通り
ジャルンクルン通り
ジャルンクルン通りの街歩きは、BTSサパーンタクシン駅から国鉄フアランポーン駅までの区間がハイライトとなる。
以前書いたジャルンクルン通りの街歩き記事を、ぜひ参考にしていただきたい。
カラフルなショップハウスも見どころ
ロイヤルオーキッドシェラトンはそのほぼ中間地点に位置しているので、ジャルンクルン通りの散策にもベストといえるロケーションなのだ。
フアランポーン駅
フアランポーン駅の撮影は日が傾き始めた夕方がおすすめ
マレー半島を縦断する憧れのイースタン&オリエンタル・エクスプレス
タラートノイ
続いてはタラートノイ地区。
タラートノイとは、中華街ヤワラートのすぐ南に位置するソイ・ワニット2(Soi Wanit 2)を中心にしたエリア。
下町風情の残る街並みの中に、歴史的なカトリック教会や中華寺院がひっそりと佇み、数十年前にタイムスリップしたかのような錯覚に陥る。
屋台や食堂も老舗が多い
そんな街並みの中にここ数年、ウォールアートが描かれるようになり、町おこしに一役買っている。
索恒泰邸宅
タラートノイ散策のハイライトは、約200年前に建てられた「索恒泰邸宅(ソウヘンタイマンション)」。四合院様式の中国建築で今も家主が暮らしている。
カフェ利用もできるので、散策の合間にぜひ訪れたい。
中華街ヤワラート
異国感あふれるヤワラート通り
最後はヤワラート通りを中心とした中華街。
中華大門を起点にはじまるヤワラート通りを中心に中華街が広がる。ド派手な看板と極彩色のネオンがこの街の象徴だ。
ヤワラートには、ぜひ夕方以降に訪れてほしい。屋台や食堂も夕方以降の営業の店が多く、昼間とは段違いの活気なのである。
ヤワラートは屋台の本場
屋台は食べるだけでなく被写体としても外せない
フカヒレも屋台なら300B〜
中華街は被写体の宝庫
食べ歩き、撮り歩きがこれほど楽しい街もない。個人的にバンコクNo.1のエンターテイメントストリートだ。
おすすめポイント⑦ 一泊10,000円台から泊まれる高コスパ
このクオリティ、ロケーションで1万円代はコスパ良すぎ
ざっと挙げただけでもこれだけのおすすめポイントがある5つ星ホテルなら、さぞかし宿泊料金も高いのだろうと思いがちだが、実はデラックスルーム(36㎡、5〜16階)なら1万円台前半で泊まれるのだ。(年末年始等のピークシーズンを除く)
クラブラウンジへのアクセス付きのクラブデラックスルームでも2万円前後と、コスパの高さは川沿いの5つ星ホテル随一だろう。
さて、今どきのホテル選びに欠かせないのは口コミのチェック。最大手Agodaの口コミはどうなっているかというと…
口コミは10点段階中8.5と高評価。
それでは実際のレビューをいくつか見てみよう。
アゴダの口コミをチェック!
“とても快適に過ごせるホテルです。”
妻と娘との3人の旅行で4日間の滞在でしたが、とても充実した日々を過ごせました。 23階の部屋からの眺めも最高でしたし、ビュッフェの朝食も毎日違うものをちょっとずつトライしましたが、3回では食べきれませんでした。美味しかったです。 メータータクシーを利用すれば、王宮へは60バーツ、バンコク市内の主だった駅周辺なら、ほぼ100バーツかからずに行けます。30分おきに出るホテルの無料送迎ボートを利用すれば、サバーンタークシン駅まで10分ほどですが、ちょっとしたアトラクション気分で楽しめます。
9.2最高!
TOSHIHIRO 日本
大きなお子様連れの家族旅行
Premium Deluxe, Guest room, 2 Double, River view
2019年6月 | 3泊滞在
投稿日 2019年7月4日◇
“Newスポット iconサイアムを見渡せるホテル”
前からバンコクと言えばリバーサイドが一番大好きなエリアでしたが、iconサイアムが出来てますます魅力的なエリアとなりました。そのiconサイアムを真正面に見る事が出来るホテルがロイヤルオーキッドシェラトンです。 クラブルームを利用させていただきました。アフタヌーンティーが無いのは残念でしたが、絶景を眺められるクラブルームでの朝食もカクテルタイムも大満足でした。 次もまたicon サイアムに面した絶景の部屋に泊まりたいです。
8.8 非常に満足
MASUMI 日本
カップル
Club Deluxe, Club lounge access, Guest room, 2 Double
2019年1月 | 2泊滞在
◇投稿日 2019年1月23日◇
“値段は高いが。。”
このホテルは特にジュニアスイート以上は年末年始カウントダウンは最高。チャオプラヤー川の花火は部屋からの眺めが特等席。ガラス張りの部屋からこれ以上ないくらいの景観でした。値段は嘘つかないとはまさにこのこと。ただし立地は良くないので、ホテルの周りは何もなく、移動はタクシーか、トゥクトゥクです。お湯の出やその他設備は全く問題ないです。
9.2最高!
SHOICHIRO 日本
小さなお子様連れの家族旅行
2018年12月 | 3泊滞在
投稿日 2019年1月6日◇
小さな子供連れの家族でも安心して泊まれるというレビューが多かった。
カップルには言わずもがなでおすすめだし、一人旅風の外国人客の姿も見られた。
なぜ人はバンコクに魅了されるのか? その答えがここにある。
なぜ人はバンコクに魅了されるのか。
なぜチャオプラヤー川は人を惹きつけるのか。
新旧のバンコクを訪ね、雄大なチャオプラヤー川の流れを見つめていれば、きっとその理由がわかるだろう。
ロイヤルオーキッド・シェラトン・ホテル&タワーズ詳細
- 住所: 2 Charoen Krung Road Soi 30 (Captain Bush Lane), Siphya, Bangrak, 10500 Bangkok
- 最寄り駅:BTSサパーンタクシン駅
- アクセス:BTSサパーンタクシン駅から無料シャトルボートで10分、タクシーで5分、徒歩15分。
- TEL:+66-2-266-0123
- 日本語HP:https://www.marriott.co.jp/hotels/travel/bkksi-royal-orchid-sheraton-hotel-and-towers/
- Instagram:https://www.instagram.com/royalorchidsheraton/
- 地図:https://g.page/royalorchidsheratonhotel?share