Yindeedがオフィスを構えるMRTスティサン駅周辺は、ランチ時間帯にはサラリーマンやOLでごった返し、タイ飯食堂はどこも満席となるほどの賑わいである。
だが、日本食レストランはない。1軒くらいあってもいいのにという思いで2月にこの記事を書いた。
【動画あり】バンコク都心の日本食レストラン不毛地帯を行く Vol.1 〜MRTスティサン駅周辺〜
いつものように今日は何を食べようかと悩んでいた先週金曜日のお昼時。
オフィスを出て歩いていると、いつもは素通りするタイ飯食堂の店先に違和感を感じて立ち止まった。
ん・・・もしやあれは日本のカレーでは?
近づいてよく見ると、間違いなく日本のカレーのようである。店員に確認すると、やはり日本のカレーだという。
ちょうどそのカレーを食べていたお客さんに尋ねてみた。
僕:カレーおいしいマイ?
タイ人:うん、おいしいナカップ!
僕:辛いマイ?
タイ人:いや、辛くないナカップ。試してみなよ!
ローカルのタイ人にも好評のようである。
ということで、食べてみることにした。
タイ飯食堂で日本式カレーを食す
トッピングは、トンカツ(ムートート)かチキンカツ(ガイトート)の2択。となれば男は黙ってトンカツだろう。
サクッサクッとトンカツを切る音が食欲をそそる。
そして待つこと10分。
これが日本食不毛地帯・スティサンにあるタイ飯食堂の日本式カレーだ!
普通にうまそうである。
ではひと口。
うん、日本のカレーと若干違うが、味は悪くない。米もタイ米だが意外に合う。
日本のカレールーは使っていないだろう。
タイっぽい辛さではあるが、辛すぎず甘すぎずちょうどよい。
残念なのは、少し冷えてしまっていることだ。
今回訪れたのが13時だったので、もっと早く来ればアツアツのおいしいカレーが食べられそうだ。
気になる値段は、なんと40バーツ!
トンカツに大盛りご飯とサラダ、スープまで付いてこの値段は、いくらローカルのタイ飯食堂と言っても格安だろう。
これからランチのローテーションに組み入れることが決定した。
せっかくなので、シェフのカセムさんと奥さんのイーさんにインタビューしてみた。
僕:これは日本のカレーだと思いますが、なんでカレーを作ろうと思ったんですか?
イーさん:旦那のカセムが、前にバンケーの日本食レストランで働いていたのよ。その時にカレーの作り方を覚えたの。ルーは使わずにイチから作っているのよ。
僕:そうなんですね。日本食がお好きなんですか?
イーさん:もちろん! 私達は日本食が大好きなの。ほら見て、カレーの他にテリヤキソースもあるの。これをトンカツとご飯にかけて食べたらアロイわよ〜
テリヤキソース
僕:へぇ〜、それはアロイでしょうね。カレーの売れ行きはどうですか?
イーさん:カレーは毎日ほとんど売切れよ。ほら、今日も鍋がほとんど空よ。
カレー鍋
僕:おぉ〜、凄いですね! 確かにおいしいかったです。でも冷えてしまっていたのが残念でした。
カセムさん:この店は朝5時から開けてるんだ。だからもっと早く来てくれればアツアツのカレーが食べられるよ。閉店は14時だからもうそろそろ店仕舞いだな。ガハハハ。
僕:朝5時! それは早すぎます。分かりました、次回はもうちょっと早く来ますね。ご馳走様でした!
お店周辺の様子。左手の黄色とピンクのアパートの1階にある。
MRTスティサン駅3番出口からお店までの道のり
ということで、スティサンで発見した日本式カレーは、日本食好きの夫婦が作っていたのであった。
スティサンという完全ローカルのタイ飯食堂で、日本のカレーが食べられる時代になったのだ。こうやって一般のタイ人社会にも日本食が普及していくのを肌で感じられるのは嬉しい。
今後もローカルに溶け込む日本食を見つけ次第、ここで紹介するつもりだ。
それではまた明日!