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日系飲食店がメニューにアルコールの写真を使用したとして裁判になった事例

今年4月、日系飲食店が店で使用していたメニューにジョッキに注がれたビールの写真を使っていたとして、46万バーツの支払いを命じる判決が下され、バンコクの日系飲食業や広告業界に衝撃が走った。
GLOBAL NEWS ASIAさんの記事を引用してご紹介する。

判決では、タイ軍政側の主張が全面的に認められたとともに、店側に対して2014年7月30日から3月30日までの220日間にわたって違反したメニュー を使っていた事に対して、1日あたり2000バーツ合計44万バーツの罰金と、ビールなどのロゴを表示した事に対しても2万バーツの罰金を科し、合計46 万バーツの支払いを命じた。
【タイ】アルコール表示訴訟で原告敗訴46万バーツの罰金 | GLOBAL NEWS ASIA

この事例は、タイのテレビニュースでも大きく取り上げられた。

居酒屋のメニューにビールの写真を使うことすらも違法という判決。かなり厳格に適応されたケースだとは思うが、こういった判例がある以上、同様の事例で裁判になれば勝つことは難しいだろう。
それでは、最後に冒頭でご紹介したステマ騒動の中心にいるチャーンビールとシンハービールのウェブサイトとFacebookページ上での宣伝活動はどうなっているのか見てみよう。

チャーンビールのウェブサイトとFacebookでの宣伝活動

まずは、チャーンビールのウェブサイトから見てみよう。さすがにこのステマ騒動の真っ最中だし、厳格な運用になっていることだろう。

changbeer www.changbeer.com

微妙にラベルが見えているが、それほどあからさまではない。続いては、公式Facebookページを見てみよう。

changbeerwww.facebook.com/changbeer

完全にラベルが見えている…
問題ないのだろうか? 投稿内容も見てみよう。

changbeer

ラベルというかボトル全体が写っている。

changbeer

この投稿は、堂々とグラスに注いでいる。
これはどういうことなのだろうか? お酒を飲もうと来店しているお客さんに対して、居酒屋がメニューにビールの写真を使うのがダメで、誰でも見られるFacebookページ上で、この写真を使用するのは問題ないのだろうか。
では、競合のシンハービールはどうだろうか。

シンハービールのウェブサイトとFacebookでの宣伝活動

singha beerwww.singhabeer.com

完全に製品とラベルが丸出しである。

singha beerwww.facebook.com/SinghaBeerTH

こちらもメインビジュアル全面にロゴが使用されている。投稿内容はどうだろうか。

 

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Posted by Singha Beer TH on 2015年10月4日

ちゃんとロゴが5%以下のサイズに収まっている。これは問題なさそうだ。

 

Tag your beer buddies now!

Posted by Singha Beer TH on 2015年10月7日

ん? 

 

Don’t be shy, open one and more for a Singha good time!

Posted by Singha Beer TH on 2015年10月2日

んん?
完全にアウトなのではないだろうか。

この大手2社のウェブサイトおよびFacebookは問題ないのだろうか。
このようにウェブサイトやFacebook上で、堂々と製品やラベルの写真を表示しても、これまではなんのお咎めがなかったということなのだろう。それでチャーンビール側もウェブやSNS上であれば問題ないと判断し、今回のステマ騒動に繋がったということではないだろうか。
それとも例えば、ウェブサイトやFacebookはタイ国内ではなくグローバル向けで、写真や画像もタイ国外で制作しており、規制には抵触しないということなのだろうか。

アルコール飲料のウェブサイトやSNS上の広告・宣伝に関しては、上記大手ビールメーカー2社の活動を見る限りでは、それほど厳格に運用されているわけではなさそうだ。
だが、今回のステマ騒動でSNS上での広告・宣伝活動に対しても、今後当局のチェックが厳しくなることも考えられる。
タイでアルコールを扱うご商売をされている方は、SNS上での広告・宣伝についても誌面広告と同様にあからさまにアルコールの写真を使うことは避けた方が良いかもしれない。

まずは、現在のステマ騒動がどのような落とし所になるか注目したい。

それではまた明日!