物価の上昇が続き、年々日本との価格差が縮まっているバンコク。だが、まだまだ日本と比べてリーズナブルに感じるものも少なくない。

そのひとつが、高級ホテルの宿泊料である。

タイは日本に比べて5つ星ホテルの数が4倍もあるホテル先進国。日本未進出の高級ホテルチェーンも少なくない。

日本とタイの5つ星ホテルの宿泊料を比較すると、半額から1/3程度で泊まれる場合が多い。

高級ホテルをビジネスホテル並の料金で泊まれるのが、タイの大きな魅力なのだ。

出張や旅行では、ホテルステイを楽しみにしている人も多いことだろう。

今回はそんな高コスパの5つ星ホテルのひとつ、コンラッド・バンコクの宿泊レビューをお届けしたい。 

この記事の目次


コンラッドはヒルトングループの上級ブランド

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コンラッド・バンコクのロビー

世界20カ国で展開するコンラッドホテルは、ヒルトングループの上級ブランドという位置づけ。タイではバンコクとサムイ島に展開している。

ちなみにヒルトングループの最上級ブランドは、「ウォルドルフ・アストリア」。バンコクにも2018年に「ウォルドフ・アストリア・バンコク」が開業している。

コンラッド・バンコクの開業は2003年。開業から15年以上が経つこともあり、部屋は順次リノベーションが行われ、今年9月には全室のリノベーションが完了する予定だ。

今回はリノベーション済みの部屋を用意してもらった。

コンラッド・バンコクの立地

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オールシーズンプレイス

コンラッド・バンコクは、ウィッタユ通りに面したオールシーズンプレイス内にあり、BTSプルンチット駅からは徒歩9分(650m)と、歩けない距離ではない。

BTSプルンチット駅前からオールシーズンプレイス行きの無料のシャトルバスが15分おきに出ているので、BTSで来る人は活用しよう。

駅前からタクシーに乗っても1メーター(35B)の距離だ。

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オールシーズンプレイス行きのシャトルバス

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コンラッド宿泊客専用の席が確保されている

シャトルバス乗り場

バンコクのビジネス街であるシーロム&サトーン地区、アソークまではいずれも2kmほどしか離れていない。空いていれば車で10分もかからない。

BTSならシーロムまで4駅、アソークまでは2駅。渋滞を避けて効率的に移動するならBTSの利用が吉。

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バンコク最大のビジネス街サトーン

コンラッド・バンコクの周辺環境

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ウィッタユ通り

コンラッドがあるウィッタユ通りには、日本大使館やアメリカ大使公邸を始め、オランダ、ベトナムなど世界各国の大使館が集まり、別名“大使館通り”と呼ばれている。それだけに警備が厳重で治安も良い。

witthayu

都会的な街並みが続くウィッタユ通り

通り沿いには5つ星ホテルや高級レジデンス、最新の超高層オフィスビルなどが立ち並び、都会的な街並みが続く。タイであってタイではない、洗練された雰囲気が漂う通りである。

タイらしいカオスで猥雑な雰囲気が好きな方には残念かもしれないが、静けさ、清潔さを求めるならココは間違いない。

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ルンピニー公園

通りの南側にはバンコクのオアシス的存在であるルンピニー公園があり、早朝からジョギングやヨガを楽しむ人で賑わっている。

また、プルンチット駅からサイアム駅にかけてのエリアはタイ最大のショッピングゾーンでもある。セントラル・エンバシー、セントラルワールド、伊勢丹、ゲイソンプラザなどの高級デパートが軒を連ね、買い物や外食には事欠かない。

central world

セントラルワールド

コンラッドに隣接するオールシーズンプレイスには、スーパーTOPSをはじめ、レストラン、カフェが入居し、軽い食事や買い物ならここで十分まかなえる。

スコールで外出ができないときなど、利用価値は高い。

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オールシーズンプレイス内には案内があるので迷う心配はない

それではホテルのレビューをはじめよう。

プレミアムキングルームに宿泊

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プレミアムキングルーム

今回宿泊したのは、26階のリノベーション済みのプレミアムキングルーム。広さ41㎡でゆったりくつろげるスタジオタイプの部屋だ。

さすがにコンラッドだけあり、クラシックで重厚感のある内装。随所にタイのテイストを感じるインテリアが使用されているのも嬉しい。

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キングサイズのベッドは、柔らかめで寝心地は文句なし。ベッドに置かれているコンラッド・バンコクの象徴である象のぬいぐるみは持ち帰りOK。

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ワーキングデスクとハーマンミラー製のチェアが置かれ、ちょっとしたデスクワークにも不自由しない。

横になれるサイズのソファもありがたい。

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文句なしの採光

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東向きの窓からはスクンビット方面の景色が広がる

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ベッド周りのコンセントにはUSBもあり。

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クローゼットには、アイロン、アイロン台、金庫を完備。

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ミニバーも充実

仕事をすることを考えた場合、唯一気になったのは、Wi-Fiのスピードだ。

部屋での測定結果は以下のとおり。

  • 下り:1.40Mbps
  • 上り:3.90Mbps

重たいデータの送受信には少し難ありの速度だが、SNSやネット閲覧程度の利用であれば問題はない。

バスルーム

conrad bangkokガラス張りのバスルームには大理石が敷かれ、ラグジュアリー感たっぷり。色気のあるデザインでカップルにはもってこいのバスルームだ。

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バスタブも大きく、身長180cmの僕でも足を完全に伸ばせる。僕は独り寂しく入ったが、二人でも十分に入れるサイズ。

ぜひバスボム持参で宿泊したい。

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バスタブとは別にシャワーブースもあり、トイレは我らがTOTO製のウォシュレット付き。

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洗面台もゆったりサイズ

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アメニティも充実

お部屋の紹介は以上。

続いてはレストランのレビューをどうぞ!

コンラッド・バンコクのレストラン

コンラッド・バンコクには、以下6軒のレストランがある。

今回は、食事は日本料理「KISARA(きさら)」、アフターヌーンティーは「DIPLOMAT BAR」、朝食は「CAFÉ@2」でいただいたので、3軒のレビューをお届けしたい。

朝食 at CAFÉ@2

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まずはCAFÉ@2での朝食から。インターナショナルブッフェスタイルで、日本食と呼べるのは巻き寿司と味噌汁のみ。

長期滞在者にとっては、焼き魚や納豆が欲しいところだが、短期の出張者や旅行者であれば、日本食の有無は問題にはならないだろう。

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その分、チーズやパン、肉・ハム、フルーツが充実している。

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ジュースも100%フルーツジュースはもちろん、スムージーもあり、満足できる朝食だった。

日本人料理長が腕を振るう日本料理「KISARA」

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進藤料理長

続いては、日本人の進藤料理長が腕を振るう「KISARA」。店内は、鉄板焼カウンター、寿司カウンター、個室、テーブル席の4ゾーンに分かれている。

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まず目を奪われたのが、大きな鉄板焼きカウンター。鉄板焼の専門店かと思うほどの迫力がある。

見た目にも楽しい鉄板焼は、やはり外国人客やデートに人気があるという。

鉄板焼の奥にある寿司カウンターは、鉄板焼の匂いが入らないようガラスで仕切られている。寿司カウンターも高級感があり、寿司屋感覚で使えるのもありがたい。

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今回は、四人がけの個室を利用させてもらった。

進藤料理長によると、テーブルで料理する紙鍋などがイチオシだという。

やはり目の前でアクションがある料理は、SNSにアップしたくなるし、今の時代高級レストランにも欠かせないメニューなのだろう。

1品目 サーモンのお造り

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タイはノルウェー産のサーモンを使う店がほとんどだが、これはキングサーモンを使用。中でも最高グレードのORAキングサーモン(ニュージーランド産)を使った贅沢なお造りだ。

脂が乗っているが、しつこくない味わい。さすがは最高級だけあり、グルメではない僕でも違いが分かるレベルだった。

2品目 キングサーモンの紙鍋(石狩風)

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1,150B(税サ別)

続いてもORAキングサーモン。今度は、紙鍋を使いしゃぶしゃぶでいただく。

刺し身で食べられるグレードのキングサーモンなので、さっと湯を通すだけ。味噌仕立てのスープと脂が乗ったサーモンの相性は完璧。

札幌駐在時代を思い出す懐かしい味わいだった。

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3品目 ブリのせいろ蒸し

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820B(税サ別)

3品目は、ブリのせいろ蒸し。こちらはポン酢でいただく。

しっかりと脂が乗ったブリはいくらでも食べられる美味しさ。

4品目 飛騨牛のほうば焼き

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2,500B(税サ別)

4品目は今回のメインディッシュ、「飛騨牛の朴葉(ほうば)焼き」。

朴葉焼きとは、味噌と刻んだねぎを朴葉の上で焼きながら食べる岐阜県の郷土料理だ。

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せっかくの飛騨牛を味噌で焼くのか…もったいなくない?

と思いながら口に運ぶと、

なまら旨い。

つい最初に食べた石狩鍋の影響で北海道弁が出てしまったが、予想を裏切る旨さだった。

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和牛の最高峰に位置する飛騨牛は、ご覧のとおりサシがたっぷり入っている。

正直、これだけの量を焼肉で食べるのはキツい。だが、朴葉の上で味噌焼きにすることで、香ばしさがいいアクセントとなり、一皿を一人で完食してしまった。

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進藤料理長によると、飛騨牛の朴葉焼きが食べられるのは、バンコクではおそらくKISARAが唯一だろうとのこと。

KISARAに来たら、必ず注文したい一品だ

5品目 うなぎの釜飯

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1,000B(税サ別)

〆は、うなぎの釜飯。なんと日本初の完全養殖うなぎを使用している。

養殖だけに臭みはまったくなく、久しぶりの日本産うなぎに大満足。

アフターヌーンティ at DIPLOMAT BAR

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続いてはアフターヌーンティー。ロビー横にある「DIPLOMAT BAR」が会場だ。

まずこのバーの居心地がいい。天井が高いので開放感が抜群で、円いバーカウンターもおしゃれ。夜だけでなく、明るいうちから利用したくなる雰囲気だ。

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アフターヌーンティーをおしゃれに撮影したいなら、窓際の光が入る席がおすすめ。

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スコーン、マカロン、ケーキ、サンドイッチ、タルトなど、二人分で1,200B(税サ別)。

デザートにはToo Muchなボリュームなので、ちょっと遅めのランチ代わりに利用したい。

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アフターヌーンティーのメニュー

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あとはキャンドルが、僕が好きな「Jo Malone」の「English Pear & Freesia」の香りだったのがポイント高し。

このバーはとても気に入ったので、カフェ代わりや軽い打ち合わせの場所として、今後活用していきたい。

至福のスパタイム at SEASONS SPA

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日本料理とアフターヌーンティーでお腹がパンパンになった後は、SEASONS SPAで至福のスパタイム。

今回は選んだメニューは、「Balinese Thai Yoga Massage」(60分2,900B)。

バリとタイヨガがミックスされたマッサージとは一体どんなものなのか?

期待せずにはいられない。

しかし、糖質制限ダイエット中なのに、こんな贅沢をしていいのだろうかと、罪悪感を感じたのは一瞬で、スパルームに入った瞬間、一気にヘブンモードに。

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いつも1時間300Bのマッサージばかり行っている身としては、ジャグジー付きの個室は非日常感がハンパない。

広すぎて落ち着かないほどだ。笑

僕のように独りではなく、ぜひカップルで利用してほしい。

肝心の「Balinese Thai Yoga Massage」は、担当してくれたセラピストの腕前が最高だった。

手先から腕まで、体全体を使ってマッサージをしてくれて、あまりの気持ちよさに早々に爆睡してしまった。

せっかくの最高級スパなのに、その快感を存分に味わうことができず寝落ちしてしまったのが心残り。だが、メチャクチャ気持ちよかったので、良しとしよう。

スパプロダクトが僕お気に入りのERBを使っているのも嬉しかった。

プール

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7階にあるプールは周囲を高層ビルに囲まれ、ベタすぎる表現だが、まさに都会のオアシスという雰囲気。

かなりの広さがあるので、ハイシーズンでも人でごった返すことはなさそうだ。

たまにはこんな開放的なプールでゆっくり読書でもしたいものである。

子供の遊び場

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7階の屋外に遊具が置かれた子供の遊び場がある。子供連れの人にはありがたい設備だ。

テニスコート

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同じく7階の屋外には、2面のテニスコート(ハードコート)もある。

ジム

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充実したマシンの数々は、さすが5つ星ホテルという感じ。

月〜金は、ヨガやズンバ、フィットボクシングなどのクラスも用意されている。

宿泊料金はコンラッド東京の約1/3!

以上、コンラッド・バンコクの宿泊レビューをお届けした。コンラッドの名に恥じない快適なステイを楽しむことができた。

宿泊料金は5,000B前後〜なので、コンラッド東京の1/3程度で泊まれる計算だ。

ぜひ次回のバンコク滞在では、コンラッドにステイしてみてはいかがだろうか。

Conrad Bangkok(コンラッド・バンコク)