3月26日、観光庁より「訪日外国人消費動向調査」2014年の年間値(確報)が発表された。
速報値は2月に書いた以下の記事でお知らせしていたが、

タイ人観光客は日本への旅行に一体どのくらいのお金をかけているのか?

若干数字が変更になっているのでタイ人の動向をメインに改めてお伝えする。
グラフなどのデータは観光庁の以下の資料から抜粋した。

訪日外国人の消費動向調査(平成26年年次報告書)
http://www.mlit.go.jp/common/001084273.pdf

訪日外国人消費動向調査2014年 年間値(確報)
http://www.mlit.go.jp/common/001084355.pdf

この記事の目次


訪日外国人1人当たり旅行支出と旅行消費額

thai japan inbound 2014

まず、訪日外国人全体の数字から

1人当たりの旅行支出は前年(13万6693円)比10.6%増の15万1174円となり、年間の平均値としては過去最高額を記録した。

訪日外国人旅行消費額は、前年(1兆4167億円)比43.1%増の2兆278億円となり、こちらも過去最高額となった。

観光庁 訪日外国人消費動向調査2014年 年間値(確報)より
http://www.mlit.go.jp/common/001084355.pdf

ついに、訪日外国人旅行消費額は2兆円を突破した。
そしてタイ人はどうだったかというと、最終的にこのような結果になった。

訪日外客数:65万7570人(前年比45.0%増、シェア 4.9%)
1人当たりの旅行支出:14万6029円(前年比15.1%増)
旅行消費額:960億円(前年比66.8%増、シェア 4.7%、18カ国・地域中  第6位)

いずれの数字も過去最高を更新した。
タイ人の消費意欲は衰えることを知らないどころか、ますます加速しているようだ。

続いて、タイ人の旅行支出を費用別に見てみよう。

タイ人の旅行支出内訳

thai japan inbound 2014

宿泊料金(4万803円)を抑えて買物代(5万6133円)が1位という結果だった。
タイ人は一体何をそんなに買っているのか? というのが下のグラフだ。

タイ人の日本での買物ランキング

thai japan inbound 2014

購入率では、「菓子類」が72.9%でダントツの1位だった。1人当たり1万6623円分もお菓子を買っている。
この1人当たりの購入単価1万6623円という数字は、今回統計が公表された18カ国の中でも1位である。
タイ人よ、どんだけお菓子好きなんだ!
実際、日本に旅行したタイ人からは、帰りのトランクの中はお菓子でパンパンだったという話をよく聞く。自分で食べるというよりも友人から頼まれるお土産の需要が多いのだろう。
キットカット抹茶味などの人気のあるお菓子は転売されているのもよく見かける。

さて、それではタイ人は日本へ旅行する際に、どんな手段で日本の情報を調べているのだろうか?

役に立った旅行情報源(タイ)

thai japan inbound 2014

出発前では「検索サイト」が1位、旅行中では「インターネット(スマートフォン)」が1位という結果だった。
タイ人もスマホで検索して情報を入手するというのが当たり前の時代ということだ。
タイ人観光客の集客に力を入れるのであれば、ホームページのスマホ対応ということも今後考えていかなければならない課題だろう。

次回は日本でなにをしたいか?

全部都是一臉舒爽樣...泡得臉紅通通= =

これは、タイ人限定ではなく全体へのアンケート結果になるが、今回日本を訪れた際にしたことの満足度の調査結果では
①日本食を食べること(87.6%)
②温泉入浴(84.6%)
③自然・景勝地観光(83.7%)
④映画・アニメ縁の地を訪問(82.4%)
⑤ショッピング(82.1%)
という順になった。

そして、次回日本を訪れた時にしたいことの調査結果では、
①日本食を食べること
②温泉入浴
③ショッピング
④自然・景勝地観光
⑤四季の体感
という順だった。

個人的には、今後のインバウンド需要として温泉に注目している。
温泉に入ることに抵抗のあるタイ人はまだまだ多いが、一度入ってしまえば病み付きになり、日本各地の温泉地巡りが趣味というタイ人の友人もいる。

さて、ご覧の通り昨年の訪日インバウンドは非常に良い結果だった。
今年も1、2月と前年を上回るペースで進捗している。
そして、来月はいよいよタイの旧正月(ソンクラーン)がある。タイ国内最大の旅行シーズンの到来だ。
昨年4月に訪日したタイ人は9万9396人。今年は間違いなく10万人を超えてくるだろう。僕も日本に一時帰国するので、日本でタイ人観光客を見かけることを楽しみにしている。

それではまた明日!