昨日、日本政府観光局(JNTO)より今年8月に日本を訪れた外客数(外国人の数)が発表された。今年は7月までの累計で1106万人となり昨年を大幅に上回るペースで増加しているが、8月はどうだったのか? JNTO(日本政府観光局)の報道発表資料(PDF)を元にお届けする。
今年1〜7月分は以下の記事を参照。
1月の訪日外客数
2月の訪日外客数
3月の訪日外客数
4月の訪日外客数
5月の訪日外客数
6月の訪日外客数
7月の訪日外客数
2015年8月の訪日外客数
Hiro – Kokoro☆Photo via Compfight
2015年8月の訪日外客数は、前年同月比63.8%増の181万7,000人で、これまで8月として過去最高だった2014年(111万人)を70万8,000人上回った。
今年1〜8月の累計は、1287万5400人(前年同期比49.1%増。2014年は863万8160人)に達し、昨年1年間の訪日外客数1341万3467人を来月にも上回ることが確実となった。
JNTOでは、好調の要因を以下のように分析している。
8月は、夏休み・バカンスシーズンに向けた訪日旅行プロモーションが需要を喚起したほか、航空路線の拡大、クルーズ船の寄港増加、中東呼吸器症候群(MERS)による韓国からの旅行控えの解消が、近年の査証免除や要件緩和、円安と昨年10月からの消費税免税制度の拡充による買い物需要の拡大とあいまって、数値を大きく伸ばす要因となった。
JNTO報道発表資料
9月は、アジア地域では祝・休日が多く、引き続き訪日旅行は好調と見込んでいる。
9月は、韓国での秋夕(旧盆休暇)による連休(9月26日〜29日)、マレーシアのスクールホリデー(9月19日〜27日)と祝日(9月16日、24日)、インドの祝日(9月5日、25日)に伴う3連休、ベトナムの国慶記念日(9月2日)と、アジア地域では休日が多く、旅行しやすい日の並びとなった。さらに10月には中国で国慶節もあることから、JNTOとして、引き続き訪日プロモーションを推進し、需要喚起を図っていく。
JNTO報道発表資料
2015年8月に訪日したタイ人は?
さて、肝心のタイ人はというと、上の表の通り3万1,300人(前年同月比6.6%増)となり、今年1〜8月の累計は、50万6800人となった。
8月単月として過去最高を記録したが、伸び率は今年に入り初めて1桁台となり、大幅に鈍化した。今年1〜7月までの伸び率は以下の通り。
1月64.8%、2月28.3%、3月30.0%、4月18.6%、5月30.1%、6月19.5%、7月21.0%。
2012年4月より続く各月の最高記録は41カ月連続で更新中である。
JNTOでは伸び率が鈍化した要因を以下のように分析している。
閑散期とタイ経済の停滞という要因に加え、バンコクで発生した爆破テロの影響で外出自体が控えられ、日本文化のPRイベント「JAPAN EXPO Thailand 2015」も延期された。そのような中、旅行博「TITF(8月13日〜15日)」における販促活動および広告宣伝事業、ANAの成田−バンコク線の増便等が需要の底上げに貢献。テロによる混乱は沈静化しつつある一方、各国からバンコクへの渡航自粛を勧告する動きもあり、今後の影響が注視される。
JNTO報道発表資料
昨年1年間に訪日したタイ人は、65万7570人であり、今年は確実にそれを上回ると予想されているが、どこまで伸びるか? 今後の動向に注目したい。
それではまた明日!